Peko's Gun Box | |
The difference between men and boys is the price of their toys. (by Ichiro Nagata) |
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COLT 38 LIGHTNING MODEL |
コルトが作った初めてのダブル・アクション・リボルバー! | |
今回はちょっと変わったガンを紹介したいと思います。 変わったというのは、けっこう知られている割には今まで雑誌でもあまり深く紹介されたことが無かったのではないでしょうか? コルト初のダブルアクション・リボルバー、コルト38ライトニングです。 トリガーを引くだけですばやく撃てる事からライトニング(稲妻)と命名されたそうです。 これと同じモデルで41口径のものもありますがそちらはサンダー(雷)というモデル名で、ここで紹介するのは38口径であのビリー・ザ・キッドが使ったとかで有名であります。 ビリー・ザ・キッドとは、実在した人物でいわゆる西部開拓時代のアウトローです。 しかしビリー・ザ・キッドが使ったのはサンダーだとする説もあるようですね。 | |
SAAより一回りほど小さい! |
こうやって撮ると長く見えるなあ! |
ライトニングの左側面 |
こちらは右側面 |
このライトニングはごらんのようにSAAと比べてかなり小さくコンパクトなガンでバーズ・ヘッド(鳥の頭)グリップが特徴なのですけど、ライトニングのようにグリップの後ろに肩(?)があるものはラウンドバットと呼ぶのが普通なのだそうです。 銃身長は長いのから短いのまで色々作られ、エジェクション・チューブの無いものもあります。 装弾はSAAのようにローディング・ゲートを開けて行うもので、エジェクション・チューブの無いものは前から棒を突っ込んで薬莢を押し出したそうです。 | |
パテントナンバーとコルトのマーク! |
バレル側面の COLT。D.A. 38 の刻印 |
こちらはバレル・トップの刻印 |
シリアル・ナンバー! |
グリップの底面にもシリアルナンバー |
ライフリングが見えますか? |
中のメカニズムはかなり複雑で凝った造りになっています。 その為かよく故障したそうでこのガンの欠点ともなっているのですよ! アンティーク・ガンショーではよく見かけるライトニング・モデルですが、なかなか引き金を引いてちゃんと動くものは少ないようで当時はガンスミスが修理できないものも数多くあったようです。 しかしこのライトニングはちゃんと動くのですよ! ブルーはもうほとんど剥げていますが、アクションはまだ健在です。 しかし、コレクターズ・アイテムなのでもしライトニングを手にする事がありましたらむやみにトリガーを引かないように! 壊れますから!(笑) | |
ローディング・ゲートを開けたところ! |
グリップをはずしたところ! |
トリガー、シリンダーストップ、シアーの3つのピン |
メカが詰まってます! |
分解してみました! |
スプリングはずすの忘れた! |
トリガー・スプリングは内蔵です! |
エジェクターとシリンダー・ピン |
分解した写真をごらんいただければ分かりますが、かなり細かい部品が多く、最初に考えた人は苦労しただろうなあと思います。 パーツ自体も1丁1丁調整してたぶん動くようにしたのでしょうね。 昔のモデルガンのようです!(笑) シリンダーのフルートは長めでシリンダー・ストップのくぼみはシリンダー後面にあります。 トリガーの横に付くL字型のパーツがシリンダーをストップするレバーです。 ダブル・アクションはSAAのハンマーデザインをそのまま流用して中に溝をつくり、トリガーに連動したパーツで溝の下側のくぼみに引っ掛けてハンマーを持ち上げる仕組みになっています。 トリガーの中には複雑な形をした板バネがネジ止めされています。 逆にシングル・アクションでハンマーをコックすると そのくぼみに引っかかってトリガーを引っ張ります。 ハンマー自体は別に設けられたシアーでセフティー・コック、ハーフ・コック、フル・コックの各位置で保持されます。 トリガーを引くとトリガーの横に付いた突起がシアーをレリースしてハンマーを落とすと言ういわゆる2ステージ・トリガーなのですよ!(笑) | |
トリガーとハンマーの関係! |
左のパーツがシアーです! |
シリンダー・ストップの穴があります。 |
シリンダーの後ろにあるストッパーの溝! |
これをモデルガンで再現するのはちょっと強度的に無理かなあと思いますが、MGCの初期のモデルガンのように大幅に中のパーツを単純化すればモデルガンで再現可能かも知れません。 しかし今時それはないと思いますので ここはひとつ、CAWさんにがんばっていただきたいですね。(このガン実はCAWさんから預かっていた物ですから!) SAAに比べてこれをほしい人がそんなにいるとも思えませんが、SAAを集めている人はたぶんこれもほしいかも? 私はほしいです!(笑) | |
これはこれでなかなか魅力的な形をしていると思いませんか? |
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私にしたらこのガンはコルトが始めて作ったダブルアクションなのでひじょうに興味深いです。 メカ好きの私にはたまらないですね! このメカからだんだん今のシステムに進化していったのでしょうから、そのルーツとして見ると本当に独創的な感じがします。 なにやら初期のMGCのモデルガンに通じるものがありますね! Special thanks to Craft Apple Works |
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YOUNG GUNS (1988) | |
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ライトニングと言えばビリー・ザ・キッド! ビリー・ザ・キッドと言えばヤング・ガンズの映画を思い出します!(笑) だいぶん前に見たのでほとんどストーリーなど覚えておらず、どんなガンが出ていたのかもぜんぜん気にしていませんでした。 映画の中ではビリー・ザ・キッドはどんなガンを使っていたのかな?と興味がわいたのでさっそく調べてみました。 | |
この時代にこれはないでしょう? |
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ボーっと見ていると見落としがちですが、最初のオープニングでSAAの中に混じってなにやらダブルアクションのリボルバーが見えています。 もちろんビリー・ザ・キッドが撃っているのですが、これはどう見てもサイド・スウィング・シリンダーのダブルアクション・リボルバーでライトニングには見えません! 映画の中ではこういったインチキがよく使われるようですね。(笑) この映画の中では ビリーは最初SAAを使っています。 正面から映る時はちゃんとシリンダーに弾頭が見えているのがうれしいですね!(笑) | |
SAAシビリアン? |
よく見ると弾頭が見えています。 |
SAAの他にもウィンチェスターライフルやサイド・バイ・サイドのショットガンなども出てきますが、ちょっと映画ではめずらしいシャープス・ライフルも出てきます。 これは45−70と言うライフル・カートリッジを使うシングル・ショットのライフルでトリガー・ガードになっているレバーを下げてブリーチをオープンする構造になっています。 | |
シャープス・ライフル 45−70 |
サイドハンマーのシングルショット |
この映画のなかでビリーは”ロード・エンジェル・スピン”と言われるトリックを見せています。 相手にガンを渡すと見せてガンをスピンさせて上下さかさまにグリップを握って相手を撃つというトリックです。 この辺のシーンまでは確実にSAAを持っているのですが、この後ぐらいからホルスターから見えているグリップがスクウェアからラウンドに変わっているようなのです。 その辺の経緯は映画では何も無しでどうなってるんだ!と声を大にしていいたいところですが(笑)ストーリー的には何も支障がないのでカットされたのでしょうか? | |
相手にグリップを向けて差し出す! |
そのままくるりと回して撃つ! |
ここまではSAAのグリップが見えています。 |
次からはラウンド・バットのグリップが見えています。 |
最後の銃撃のシーンではラウンドバットのグリップが確認でき、大きなトリガーガードとダブルアクション・トリガーがちらちら見えています。 しかしこれはいったい何のガンか?なかなか識別できないのですが、ダブルアクション・リボルバーをSAA風に改造した物か?などと考えながら見ていると最後にばっちりと映るシーンがありました。 | |
ダブルアクションのトリガーガード! |
SAAの改造ではないようです! |
ウィンチェスターM1866(レプリカですが) |
なんとコルトのガトリング・ガンまで出ています。 |
これは間違いなくライトニング(サンダー?)モデルですね! |
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これは紛れもなく本物のライトニング(サンダー?)モデルです! 実際はフレームとハンマーはケース・ハードニングされていて縞模様なのですが、映画用にブルーで仕上げなおしてあるようですね。 正面からのカットでは銃口が大きめなので41口径のサンダー・モデルが使われたのかもしれません。 ライトニングのレプリカは作られていないので、こんな貴重なガンを2丁も使って映画は撮られたわけです。 | |
これは41口径でしょうか? |
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今回はちょっと変わったガンを紹介してみましたが、いかがだったでしょうか? ブルーなどほとんど剥げていて程度はあまりよくありませんが、中のメカニズムを紹介したくて取り上げてみました。 エジェクター・チューブをバレルからはずすと、その下にはきれいなコルトのブルーが確認できました。 この小さくてメカの詰まったライトニング、いつかは再現していただきたいものですね! 6/1/2010 |
きれいなブルーが隠れていました! |
映画の中でのビリー・ザ・キッドの写真! |
ビリー・ザ・キッド本人の写真! |
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