Peko's Gun Box | |
The difference between men and boys is the price of their toys. (by Ichiro Nagata) |
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HK USP 40 S&W と映画「コラテラル」で使われたホルスターの考察 |
HKの普通のガン?! | |
今回のお題は、たまには自分のハンドガンも紹介しなくては!ということで(笑)HKのUSP 40S&Wを紹介します。 このUSPというモデルはHKが初めて普通のデザインのガンを作った最初のモデルですね!(笑) それまではP7やP9Sなどひじょうに特徴的なガンを作ってきたHKですが、USPになって他と同じようにブローニング・タイプの機構を取り入れたオートで発表されました。 | |
HK USPの40S&Wモデル |
右側面! |
スプリングフィールドと同じようなケース! |
専用ケースとなっています。 |
このUSPは友人とガンショーヘ行った時に友人の知り合いがFor Saleとして持って歩いていたもので、ばったり会った時に見せてもらい、心の中では45ACPのモデルが欲しかったのですけど安くしてくれるということで けっこうHK好きの私はその場で買う!と返事をしたのでした。(笑) もう15年ぐらい前の話だったと思います。 まだその頃はUSPエクスポートやUSPタクティカルのモデルの出る前で、SOCOMピストルが丁度出たぐらいでした。 SOCOMピストルはご存知のとおり、握るとむちゃくちゃでかくて重いガンなので、USPの45ACPモデルならまだ振り回せそうでしたから、45ACPのUSPに興味があったのです。 | |
HK USPの刻印 |
スライドのシリアルナンバー |
チャンバーの刻印 |
ドイツ製だとの刻印 |
USパテントのナンバー |
グリップの刻印 |
フレームのシリアルナンバー |
取説を読みましょう! |
9mmのUSPと40 S&WのUSPはフレームやスライドのサイズがまったく同じなのですが、45ACPのUSPは少しスライドが長く、グリップ・サイズもひと回り大きいのです。 マガジンも9mmと40S&Wはポリマー製ですが45ACPのマガジンは薄い鉄板のプレス製でスペースを稼いでいます。 | |
フロント・サイト |
リヤ・サイト |
銃口のクラウン |
コック・アンド・ロックができます。 |
チャンバー・トップはフラットではないのです。 |
ファイアリング・ピン |
公用オンリィー(?)と書いてあるマガジン |
ベース・プレートは9mmと共有 |
最初、USPを握ったときの印象はでかいガンだなあ!と感じました。 スライドの幅も結構あるしグロックなどと比べても少し大きく感じます。 その上、45ACPのモデルはひと回り大きいわけで、大型のガンは昔から好きなのですがキャリーするにはちょっとしんどいサイズなのです。 通常分解は簡単でブローニング系と同じようにスライドを少し引いてスライドストップを引き抜くだけです。 リコイルスプリング・ガイドのベースの溝にバレルの下部が入り込んでスライドのロックが外れるのですが、ごく初期のものはスプリングガイドの引っかかる所が欠けてしまうという問題があったそうで、材質の改善などですぐ対処されたそうです。 | |
ヨーロッパのガンはかしめたピンが多いので今回は全部バラしませんでした。(手抜き?汗) |
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ていねいな取説! |
取説の中の分解図 |
ガイドとバレルがかみ合った状態です。 |
ライフリングが見えるでしょうか? |
しかしながら、ドイツ製のガンはなかなか作りが良くて箱出しの状態でもスムースに動くので好きなのですよ! スライドやチャンバーには色々なプルーフ・マークが打ってあってなんともカッコ良いのです!(笑) USPは出た当初、セフティー・レバーの所のカムを取り替えることでデコッキング無しに出来たりするのですが、普通売られているUSPはレバーを上げてセフティー・オン、レバーを下げてデコッキングするモデルがほとんどなのです。 このUSPもそのモデルなのですが、よく言われている、セフティーを下げる時に下げすぎてデコックしてしまうのでは?というのがあります。 セフティー・オフの状態からレバーを下げてデコッキングされるまではかなりレバーを下げないとハンマーが落ちないのであまり心配はないと思います。 しかしデコッキングを使うことなどほとんど無いので効かないようにしていた方が良いのかもしれないですね。 | |
このカムでバリアント(仕様)が変わります。 |
ディスコネクターとファイアリングピン・レバー |
. ABS製のフレーム! |
ファイアリング・ピン・ブロックとディスコネクターの溝 |
USPにはフレームの下にレールがついているのですが、このレールは専用のサイズで普通のピカニティー・レール・サイズではないのでUSP専用のアクセサリーしか付けられないのです。 で、ある時、純正のライトをガンショーで見つけたので購入しました。 最近では社外製のライトがたくさん出回っているので純正のライトなどはほとんど見かけなくなってしまいましたが! | |
HK USP UTL! |
ワンタッチで付きます! |
サイドの刻印 |
インサイト・テクノロジー社の刻印! |
純正のライトを買うまでこのライトのことをUTL(Universal Tactical Light)と呼ぶのを知りませんでした!(笑) まだ今のようなLEDライトが出回る前なので今のSHURE FIREなどのライトに慣れているとまったく暗いライトですが、装着はサイドのレバーを下げてワンタッチ、メイン・スイッチをオンにして下についているレバーを左に倒すとライトがオン、右に倒すとスプリング・テンションになっていて押している間だけオンになります。 先端のリングを回すとライトのライトの照らす範囲が変えられるようになっていて当時としては良く出来た作りだと思います。 あれ?しかしよく見たら横にINSIGHT TECHNOLOGY INC.と刻印があるではないですか!(笑) そこで、ウェブサイトで調べたらXシリーズのライト・バルブが同じデザインで使えるようなので、早速オーダーしました!(爆) | |
で、USPと言えば「トゥームレイダー」ですが、私的には「コラテラル」なのです。(笑) やはりマイケル・マンの監督作品ははずせないですね! | |
COLLATERAL (2004) | |
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この映画はホームページを見てくれている人にはまったく説明の必要がないとは思いますが、いちおう説明しますとタクシードライバーのマックス(ジェイミー・フォックス)はビンセント(トム・クルーズ)と名乗る男を乗せたのですが、その男はマックスに一晩の貸切を申し出るのです。 $600 の報酬に負けて引き受けるのですが、実はビンセントは暗殺者でその手伝いをさせられる羽目になる、マックスにとっては最悪の夜になるのでした。 (COLLATERAL=付帯的な,二次的な つまり、とばっちりと言う意味ですね!) |
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コラテラルと言えばトム・クルーズのUSPを使った素早い早撃ちのシーンがやはり記憶に残ります。 この映画で使われたUSPは45ACPのモデルですね。 IWBホルスターからなかなか見事な早撃ちを見せてくれます。 実は以前からトム・クルーズが使っているホルスターは何ですか?という質問をもらっていました。 しかしながらIWBホルスターはズボンの中にさして外側のベルトクリップしか見えないのでそれを手がかりに探さなくてはなりません。 確かにベルトクリップだけは確認できるのですが、まったく同じものが見つからずにいました。 | |
「おい、それは俺のブリーフ・ケースじゃあないのか?」 | |
「なにい? 返してほしいのかあ? はあ?」 | |
突きつけられたガンを左手で払いのけ、右手はホルスターのガンに! | |
すかさず腰だめからボディに2発! | |
右のやつにも相手がガンを抜く前にボディに2発! | |
そしてヘッドに1発! | |
最初のやつにもヘッドに1発! | |
ここまでほんの5秒足らず! | |
You Tube の動画はこちらからどうぞ! COLLATERAL Briefcase Scene | |
タクシーが引っくり返ったシーンで唯一アップになるホルスター部分 |
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それがつい最近になってホームページのお客さんから(たぶんアメリカ人?)コラテラルで使われたホルスターがオークションに出ているよ!と教えていただきました。 なんと$1000.00で出品されているそのホルスターの写真を見ると確かにベルトクリップの形が同じようです。 しかしこのホルスター、本体はどう見てもBLADE−TECHのホルスターに見えます。 | |
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オークションに出されたホルスター! 認定書つきでした! | |
![]() BLADE-TECH の IWB ホルスター |
BLADE−TECHのIWBホルスターはベルトループが2つ付いた物か主流ですがJ−HOOKと呼ばれるベルトの内側から引っ掛けるタイプの物も写真はカタログにないのですがあるのです。 このコラテラルのホルスターはそれらを外して金属のプレートを当ててその上にプラスチックのフックをスクリューで留めてあるようでした。 これでは絶対正体はわかりませんよねえ! |
私が思うにトム・クルーズはズボンにベルトをしていない(衣装の都合?それとも暗殺者は極力足がつくようなものは身に着けていない?)のでズボンのウェスト部分に引っかかるようにデザインを考えたのではないか?と思います。 基本的にIWBホルスターはベルトをしていることが前提なのでベルトをしていない衣装に合わせた為だったのでしょう。 あの早撃ちのシーンで素早くガンを抜くためにはBLADE−TECHは最適だと思いますが、それを実現させるための改造だったと思います。 | |
ほんの一瞬見えるホルスター |
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オークションに出ていたホルスターは結局$349.00まで値段を下げて落札されたようです。(笑) しかしこれだったら自分で作れるのでは?と思いコラテラルのホルスターを作ってみる事にしました。 映画で使われたUSPは45ACPのモデルですが、自分のは40S&WなのでBLADE−TECHにUSP 40 S&WのIWBホルスターをオーダーしました。 ベルトループではないことがわかっていましたのでJ−HOOKのほうをオーダーしました。 | |
J−HOOKはこんなデザイン! |
線を引いたところでカットしました! |
BLADE−TECHのホルスターはデザインを見る限りオークションに出ていたものとほとんど同じもののようです。 ただし体側の部分が映画に使われたものよりかなり長いので同じようにカットしました。 この部分はシャツ・プロテクターと言ってガンのセフティーなどがシャツに引っかからないように伸ばしてあるのです。 ゆっくり抜く場合はここに親指を当てて押して抜くと静かに抜けます。 | |
アルミの板から作ってみました! |
次に金属の板ですが、これはアルミの板を買ってきて大体のサイズに切って作ってみました。 使われているスクリューなのですが、同じものが見つけられなくて六角レンチを使う一番形状が近いであろうと思われるガバメント・モデルのグリップスクリューを使うことにしました。 金属板に穴を開け、タップでスクリューと同じピッチでネジを切って塗装しました。 |
いちばん外側のプラスチックのフックですが、これはどうもIWBホルスターに使われるJ−フックと呼ばれるパーツを流用しているようなのですが、どうしても同じように上の部分が広がっているデザインの物が見つけられません。 いちばんそのデザインに近いと思われるデサンテス社のIWBホルスターのフックを使用することにしました。 | |
デサンテスのIWBホルスター |
フックの形が一番似ていました。 |
1つ気になっていたことは映画で使われたホルスターは外側のフックの上部が中途半端なところで切り取られているので(それも雑に!笑)なぜあんな風になっているのか疑問でした。 いちおう同じように残して切ったのですが(いちおうレプリカですし!)これは私が思うに片手でゆっくり抜く場合、ここに人差し指を当てて押して抜くのに丁度良いからなのでは?と思います。 そうすればホルスターが一緒に抜けてこないというのが使ってみてはじめてわかったのです。(笑) と勝手に自分で想像しています。(爆) | |
完成したホルスター |
見た目はほとんど同じでしょう?(笑) |
同じように中途半端にカットしました!(笑) |
このホルスター、なかなか具合が良くて気に入っています。 自分は普段、ベルトを使わないのでGパンの内側に突っ込んで気軽に使えますよ! 皮製のように形が崩れませんので出し入れが簡単です。 |
使い勝手がいいですよ! |
気に入ってます! |
後、1つだけ気になっているトム・クルーズの左の腰についている黒い物体! これは良く見るとUSPのマガジンが2本付いています。 クラブのシーンで45ACPのマガジンが一瞬アップで映ります。 これはどこかで見たなあと思ったらこれはサファリランド社のマガジン・ホルダーでメタルクリップなのです。 なぜかUSP45用はあるのですが、USP40S&W用がないので45用にスペーサーを貼って使えるようにしてみました。 このクリップは取り付けは簡単なのですがなかなか外れにくいのでベルト無しでもちゃんと機能すると思います。 | |
左の腰にある黒い物体? |
一瞬アップになるマグ・ホルダー! |
サファリランドのマグ・クリップ |
ちゃんと使えますよ! |
そしてトム・クルーズは他にも映画のポスターに写っているRUGER MkII
のサプレッサー付きを使います。 これはブリーフ・ケースに入れていたのですが、マックスがフリーウェイにカバンごとラップトップを壊すために投げられてしまいます。 最後のほうでビル警備のセキュリティー・オフィサーから奪ったS&WのM5906も使いますね。 クラブのシーンではマイケル・マン監督作品らしく色々なガンが出てきます。(笑) |
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Ruger Mk II サプレッサー付き |
後輪の左側にMkII が! |
セキュリティーから奪ったS&W M5906 |
グロック G22(らしい) |
Sphinx AT 2000? |
グロック G17L |
Ruger KP89とSteyr SPP |
S&W M3913 |
![]() Jericho 941? |
上下二連のソウド・オフ |
いわずと知れた1911A1 |
M16の9mmカービン? |
HK G36C |
SIG P232 |
今回は長年の謎だったコラテラルのホルスターが解明できました。 なかなか具合がいいので皆さんも作ってみてはいかがでしょうか! 8/5/2013 |
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何故か、ジェイソン・ステイタスがトランスポーターとしてちょい役で! |
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