Peko's Gun Box | |
The difference between men and boys is the price of their toys. (by Ichiro Nagata) |
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Nash Bridges & Miami Vice ナッシュの1911カスタムとバイスのブレンテンを探しもとめて! |
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ナッシュ・ブリッジスの1911カスタム | |||
ナッシュ・ブリッジスといえばサンフランシスコを舞台にしたドン・ジョンソン主演の刑事ドラマと言うのはもちろん皆さんご存知だと思います。 彼の使っているガンはガバメントのカスタムでマズルにコンペセイターが付いていてフレームがハードクロームのツートーンになっているのはガンに興味のある人はみんな知っているでしょう? | ![]() |
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さて、もう6年ぐらい前のことですが、このガンを神戸IMF さんから調査してくれとの事! もう今はないのですが早速ナッシュ・ブリッジスのオフィシャル・ホームページで写真でも出ていないかと探してみたところ、ありました! しかしバックが明るくて肝心のガンが真っ黒け! 全然良くわかりません。写真を明るくしたりしてわかるのはメインスプリング・ハウジングとグリップ・セフティーはどうもスミス&アレキサンダー製でスライド・ストップとアンビ・セフティーは形からしてキングス製というのはわかります。だいたいの銃の形はわかるのですが刻印やグリップなど細かいところがわかりません。説明文によるとこのガンはコンペセイターが付いたカスタムガンで口径は38スーパーだとあります。そしてこのガンをデザインしたのはジム・ズビエナ氏だと書いてあります。えっ、ジム・ズビエナ? ジム・ズビエナ氏と言えばIPSC のシューターでマイアミバイスではドン・ジョンソンとフィリップ・マイケル・トーマスの2人にシューティングを教え、ズビエナ氏自らも殺し屋の役で出演していたと言うことぐらいは私でも知っています。ジム・ズビエナ氏かあ! それで38スーパーなんだあ!と思ったりもしました。そのころはもうIPSC の世界では38スーパーが主流でしたのでそれでかなと勝手に思ったりもしていました。 | |||
![]() こんな写真じゃあ全然わからん!! |
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そしてひょんなことから私の友人に紹介してもらったマイク・ギボン氏にジム・ズビエナ氏を知っているか?と何の気なしに聞いてみたら「もちろん知っているよ!」と言う返事!! (そう!あのムービーガン・レンタル会社 GIBBONS LTD.のマイク氏です。)彼からズビエナ氏に連絡を取ってもらい都合のいいときに会ってもらえる事になりました。彼は舞台の仕事をやっていて(そう、彼の本業は俳優なのです。)その仕事の合間に彼の家で会うことになり彼にナッシュのガンのことやマイアミバイスのことをいろいろ聞かせてもらいました。会った印象はひじょうに感じの良い方でとても親しくしていただいて友達になりました。一緒にシューティングへも日本からのお客さんと一緒に行ったこともあります。その時は家が近くだったこともあり私の家のパーティーへ来ていただいたこともあるんですよ。今でもたまにメールが来てどうしているんだい?などと言ってきてくれます。 | |||
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ジム・ズビエナ氏の家で一緒に 写真をとってもらいました。 (とてもお見せできるような顔ではないので 遠慮させていただきます!) |
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まずはナッシュのガンのことから聞いてみました。なぜ38スーパーなのですか?と聞いてみると「それは装弾数を稼げるのと38スーパーなら結構威力があるからだよ。」ということでした。多弾数ならいまや15発、17発はざらですしベレッタでも持たせればいいことなのですが、やはりIPSCシューターである彼にはコック&ロックが出来るガバで、なおかつ主役に特別なカスタムを持たせるというのが狙いだったようです。 ここでピンと来た人はなかなかの勉強家というかヲタクだと思うのですが、マイク・ギボン氏によると映画やテレビで45オートをを使う場合、45のブランク(空砲)よりは9mmのブランクのほうが調子がいいのでほとんどの場合、9mmのブランクで作動させているんだそうです。ナッシュのガンも38スーパーと同じ口径の9mmブランクで作っています。いちおう設定は38スーパーですが作動は9mmのブランクな訳です。作ったのはサンディエゴにあるMAC’S 45 SHOP と言うところで、ここは昔からズビエナ氏のカスタムガンを手がけていたところです。 1984年のスティール・チャレンジのビデオを持っているのですが、彼と彼の奥さんが紹介されていて奥さんの着ているTシャツの背中にはMAC’S 45 SHOOP の字があったのを思い出しました。ナッシュのガンのデザインはズビエナ氏が当時使っていたカスタムにどこか似通ったものがあります。パーツなども私の思ったとおりでしたが細かいことは本人もあまり覚えていないとの事。たぶん写真があったと思うので後でメールで送ってあげるよ!と言っていただきました。(やったー!!ラッキ〜!) | |||
1984 スティール・チャレンジから![]() ![]() ![]() ![]() |
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マイアミ・バイスのブレンテン | |||
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次にマイアミバイスのことについて聞いてみました。プロデューサーのマイケル・マンにブレンテンを薦めたのはズビエナ氏だそうです。当時45オートが主流だったIPSC 用に新鋭のブレンテンのカスタムを考えていたようで(10mmではなくて45ACPだと思いますが)ドラマにも最新のガンでと勧めたそうです。 ただしマイアミバイスは夜のシーンが多いので見栄えがいいようにスライドにクロームをかけてシルバーにするというのがマイケル・マンからの要望だったそうです。それからドン・ジョンソンとフィリップ・マイケル・トーマスの2人にシューティングを教えるようにも頼まれて2人に教えたそうです。 | ||
そうそう、ジムは「カルデロンの逆襲」で暗殺者の役でガバメントのすばらしい抜き撃ちを画面で披露しています。リムジンドライバーに成りすまし目的の2人が後ろに乗ったとたんにゴムの手袋をはめてスパスでその2人を撃ち殺してしまいます。そこへ飛び出してきた仲間に手を上げるように言われスパスを車の屋根に置いて手を肩の所まで上げ(そう、まるでスタンバイの姿勢ですね!)相手が少し目をそらしたとたん、ガバを抜いてボディーにダブルタップ、そしてヘッドに1発と見事な3連射。あたりを見回してマガジンを落としチャンバーの弾を抜いて撃った相手の腹の上にガンを置いて立ち去るというシーンです。彼の家でこのシーンのビデオを見せてもらいました。 | |||
![]() スパスをいきなりぶっ放す! |
![]() 「オイ!動くな!」 |
![]() スパスを屋根の上において |
![]() スキをうかがうジム! |
![]() スタンバ〜イ、レディー! |
![]() サッと無駄なく抜きます! |
![]() お手本のような射撃姿勢! |
![]() ボディーに2発、頭に1発 |
![]() あたりを見回し、 |
![]() マガジンを落とし、 |
![]() チャンバーを空にして、 |
![]() ガンを置いて立ち去る! |
(C) 1984 Universal Studio All Rights Reserved | |||
彼にどうしてマガジンを抜いてチャンバーから弾を抜いて置いて行ったのですか?と尋ねてみました。それは持っていくとそれから足が付くのと、それを拾ってすぐ撃ち返されない為だよ!という事でした。 これは彼からじかに聞いた話ですが、ビアンキカップに出場した後、最後のホテルでのパーティーの時にバーのところに置いてあるテレビでちょうどマイアミバイスのこのシーンが再放送で流れたんだそうです。そしたらみんないっせいにシーンに合わせて 「スタンバーイ! レディー!」と声を合わせて言ったそうです! それぐらい有名なシーンだったんですね! 最近になってマイアミバイスの第1シーズンのDVDが発売されたので見ることが出来ます。アメリカでは$60.00ぐらいなのに日本は¥16000もするようで少し高いような気がしますが吹き替えで聞けるのでそのほうが日本の皆さんにはなじみが深いでしょう。ちなみにこのシーンをDVDでストップして見るといろいろ面白いことに気が付くのですよ。マガジンを落とすときにマガジンに縦の筋が入っていることから9mmのマガジンだとわかります。ガンを置いた時に銃口が少し小さいですしね。グリップにはどうもビニールテープが巻いてあってグリップセフティーを殺してあったようです。スパスは撃っているふりをしているだけで実際には着弾のエフェクトだけかなあ?と思っていたのですが DVD を止めて見るとちゃんと薬きょうが映っていたり、撃たれた刑事のズボンの裾から着弾用のコードが出ているとかの突込みができるんです!(笑) |
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また、彼はマイアミバイスで最初使われたショルダーホルスターのデザインにもかかわったんだそうです。もちろんブレンテンのショルダーホルスターなどはまだ存在していなかったのでテッド・ブロッカーで特注したわけですが、もとになったのはジャッカスと言う古い会社のショルダーホルスターをもとにデザインされました。ガルコから出ているジャッカスとはまるで別物です。これについては別のページで紹介しましょう。 | |||
![]() ![]() ソニーのブレンテン・ホルスター! テッド・ブロッカーで同じものを作ってもらいました! |
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ジム・ズビエナ氏の芸名はジム・パリッシュといいます。パリッシュというのは母方の結婚する前の姓だそうです。彼はご存知の方もいらっしゃるかもしれませんがナッシュ・ブリッジスにもロシアの殺し屋の役で出演しているのですよ。第4シーズンの6話 殺しのターゲット(The Tourlist)です。 彼はカントリーの曲もレコーディングしておりバンドでドラムをプレーしていたり歌も歌ったりといろいろなことをやっています。1度彼に誘われてライブを見に行ったこともあります。レコーディングした曲のデモ用CDをズビエナ氏自身からじかにいただきました。 |
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![]() ![]() Nash Bridgesに出演したジム・ズビエナ氏、芸名はジム・パリッシュです。 |
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最後に一番知りたかったことを聞いてみました。 「今、マイアミ・バイスのブレンテンはどこにあるんですか?」と。そうしたらなんと彼はそれを知っていました。「確かマイアミバイスで使ったブレンテンは2丁ともプラネット・ハリウッドにあるはずだよ! ナッシュ・ブリッジスのカスタムも2丁は今撮影で使っているけどもう1丁展示用に作ってプラネット・ハリウッドにあるはずだよ!」という答えでした。(この時はまだこちらで本放送の放映中でした。)
プラネット・ハリウッドといえばスターたちが出資して実際に映画などで使用した衣装や小道具が飾ってあるレストランチェーンであるのは皆さん良くご存知だと思います。LAにも何店舗か出来てよく行ったものでした。ガンに興味のある私などはサドンインパクトで使用されたM29やT2で使われたバイクなど見に行ったものです。その後1度倒産して再建されたのですが店舗はかなり減ってしまいました。 さて、たくさんある店舗のいったいどこにあるのでしょうか? プラネット・ハリウッドへ続く! |
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P.S. ジムいわく、ドン・ジョンソンはナッシュ・ブリッジスのようなナイスな人では ないそうです。(笑) Special thanks to : Mr.James R Zubiena 8/13/2006 |
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