Peko's Gun Box | |
The difference between men and boys is the price of their toys. (by Ichiro Nagata) |
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SMITH & WESSON Model 3 Schofield by C.A.W. |
AR−180のスコープがきっかけ? | |
AR−18/180用スコープ |
今回はS&WモデルNO.3スコーフィールドについてお話しましょう。 じつはクラフトアップルさんのスコーフィールドは私が少しお手伝いした最初の銃なんです。 私がクラフトアップルさんと知り合ったのは1個のスコープからでした。 私の持っている(持っていたが正しいのですが、)ホーワ製AR−180ライフルのスコープを捜していたらガン誌に出ていたクラフトアップルさんの広告にこのスコープが出ていたので日本に帰国した折に電話したのが最初でした。 私がアメリカ在住であることやスコープを実銃につけることなどをお話したのですが、クラフトアップルの社長さんが「では、アメリカでいろいろな銃を実際に取材、採寸したいので手伝ってくれませんか?」と頼まれて、もともとガン好きの私はこころよく承知したのでした。 |
この当時、クラフトアップルさんは51NAVYを出したばかりでウェスタン・レア物路線(?)で行こうとしているようでした。 そこで最初の依頼は、「S&Wのスコーフィールドを捜してください!」ということでした。 自分の持っている銃はセミ・オートマティックのハンドガンやアサルトライフルばかりで(じつはメカ好きなものでして!) 「スコーフィールド?確か聞いたことはあるけどどんな銃だっけ? そういえばクリント・イーストウッドの「許されざる者」Unforgiven(1992)でスコーフィールド・キッドなるものが出ていてそのガンを使っていたなあ!」 ぐらいしかわからなかったんです。 | |
「許されざる者」より | |
![]() スコーフィールド・キッド! |
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![]() スコーフィールドなんて映画には出た事がないですね。 |
![]() 映画では珍しいスペンサー・ライフルです。 |
家にあった銃関係の本をいろいろ見てスコーフィールドの事はわかりましたが実際にこの銃を捜すとなると当時の本物とイタリア製コピーしかないわけで、皆さんの中にはご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが当時のブラック・パウダーを使うこのガンは45S&Wという弾を使い45コルトより少し短いので、スコーフィールドのシリンダーもすこしSAAより短いのです。 イタリヤ製コピーはポピュラーな45コルトも撃てるようにシリンダーが少し本物より長い為クラフトアップルさんは当時の本物を取材したいということでした。 | |
左が45S&W、右が45ロング・コルト |
見てのとおり、これぐらいシリンダーの長さが違います! |
PONY EXPRESS | |
ウ〜ン!これは困った! スコーフィールドなんてもし売りに出ていたとしても千ドル以上はするでしょうから誰か持っている人にお願いしなければなりません。 しかしそんな物を持っている人はおいそれと触らせてもらえるとも思いません。 そんなものが手に入るかどうかもわからないまま、何かのついでにロス・アンジェルスでは古いガンや中古のガンをたくさん扱っている「ポニー・エキスプレス」Pony Expressという店を覗いてみる事にしました。 このショップには他の店では見れない珍しいものや古式銃がけっこう置いてあり古いガンのパーツなども手に入る店なのです。(しかし残念ながらカリフォルニアの銃規制のあおりを食らってもう閉店してしまいました。) お店の人に「スコーフィールドというガンはありますか?」と聞いてみました。 すると「ここには今はないなあ。 けど私が自分で持っているよ!」と言うではありませんか! 事情を話し、そのガンを取材、採寸させてもらっていいですか?と聞いてみたらO.K.との事! こんなラッキーな話はありません。さっそくお言葉に甘えさせてもらう事になりました。 | |
ポニー・エキスプレスの紹介記事 |
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彼の名はニールと言いましてなんと日本人の奥さんがいると言うのです。 大の親日家でその上ガンの事は古いものから新しいものまでかなりの知識を持っています。 彼は1枚の名刺を出してきて「彼を知っているか?」と見せてくれたのはガン誌のAKIRA氏の名刺でした。 以前ガン誌でLAのガンショップの記事が掲載された時にニール氏が紹介されたので覚えている人もいるかもしれませんね。 この時からニール氏との付き合いは家族ぐるみで続いています。 じつはGIBBONS Ltd.のマイク氏を紹介してくれたのもこのニール氏なんです。 彼の持っているスコーフィールドはなんとあの「許されざる者」でスコーフィールド・キッドが使用したプロップガンそのものだったんです。 映画で使う為、ブルーがかけなおしてあるので銃の骨董価値は低いのですが、採寸するには何の問題もありません。 |
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![]() ニール氏のスコーフィールド2ndモデル |
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![]() 左がロバート氏で右がニール氏 |
ニール氏は「日本から取材に来るなら自分の友達のロバートを紹介するよ! 彼のコレクションは凄いから見てみたらいいよ!」 と言うので日本からクラフトアップルの社長さんが来るのに合わせてセットアップしてもらいました。 ロバートのところには貴重な古い銃がたくさんありました。 彼のコレクションは博物館から展示用に貸してくれと頼まれるほどで、LA近郊にあるドナルド・レーガン博物館へ彼が所有している南北戦争当時の銃器を貸し出しているそうです。 そしてそこの展示アドバイザーも兼ねているのだそうです。 |
![]() ロバート氏のスコーフィールド1stモデル |
![]() 2ndと1stの違いはラッチ/リヤサイトの形状 |
さて、無事にニール氏からスコーフィールドを借りる事が出来たわけで、C.A.W.のスコーフィールドが完成したわけです。 せっかくだからスミス&ウェッソンの文字を入れたいのでS&W社へ直接連絡をとり、スコーフィールドの見本を送ってその使用権をお願いしたのですが、うまくと言うか丁重に断られてしまいました。 C.A.W.のスコーフィールドはリアル・サイズで作られている為、シリンダーに実弾が入ってしまいます。 ハンマーにも撃針がちゃんと付いているので、誤って実弾を入れてしまった場合、大変な事故になってしまう可能性があります。 日本ではまず実弾が手に入りにくいのと このおもちゃに実弾を入れて撃とうなどと思う人はいないと思いますが、ここアメリカではそれが起こりうる為、S&Wの文字が入っているとS&W社がその責任を負わなければなりません。 S&W社からは「大変よく出来ている!」とコメントをいただきましたが、あまりにも本物と同じな為 そのような理由からS&Wの文字は入れられませんでした。、 |
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本当はSMITH&WESSONの字が入るはずでした! |
実際は薬莢しか入らないのですが、、、。 |
S&W社のカタログ |
しかし、その後すぐに開催されたSHOT SHOWでS&W社は最近人気のあるカーボーイ・シュート・ブームを当て込んでか、なんとスコーフィールド・モデルを発表したのです! たぶんこれがあったのでC.A.W.のスコーフィールドにはS&Wの文字を入れたくなかったのでしょう。 |
ホーグ製木製グリップ! | |
C.A.W.のスコーフィールドにはもう1つ、苦労話があります。 それはあのホーグ製の木製グリップです。 ホーグへはスコーフィールドのフレーム・サンプルやABSのグリップ・サンプルをわたしてフレームにぴったりと合ったグリップを作ってもらおうとしたのですが、なかなかうまく作れなくて作った半分ぐらいは返品しなければならないという事態になったのです。 日本へ送る前に私が数量や出来具合をいちおうチェックしたのですが、こんなに大変だとは全然思いもしませんでした。 出来具合は皆さんも知ってのとおりだと思いますが、フレームとのカーブが合っていなくて少し自分で手を加えてやらないとしっくりと来ないような感じです。 あまりにも何度も返品と言う事態になったのでそれ以降、特注の木製グリップはホーグではもう受けない事に社内会議で決まったそうです。 | |
S&W社のカタログに出ているこのグリップはこちらがオーダーしたグリップと同じものではないですか! |
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しかしながら、SHOT SHOWで見たS&Wのスコーフィールドに付いていたグリップはどう見てもC.A.W.で特注したグリップに瓜二つだったのはなぜでしょうか????? | |
(パート2に続く) 11/27/2006 |
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