Peko's Gun Box | |
The difference between men and boys is the price of their toys. (by Ichiro Nagata) |
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WALTHER P-38 cyq Model |
ミリタリー・モデル! | |
今回紹介するのは言わずと知れたワルサーP38です。 実は8年ぶりに友人と再会したのですが確か彼はP38を持っていたと思ったのでちょっと拝借してきました。 レポートを書くにはやはり手にとって文章を書いたほうが良いので今回の紹介となりました。 写真を見て書くのと手にとって書くのとでは感じる感動が違いますからね!(笑) と言っても写真を撮ってもう返してしまったのであまり間をあけずにレポートを書こうという魂胆なわけです。 | |
皆さんおなじみのワルサーP38 |
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こちらは右側面 |
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このP38は第二次大戦中に製造されたいわゆるミリタリーモデルで普通P38と言えばワルサー社かモーゼル社で製造された物が有名ですが、これは第3番目の「スプリーベルグ社」で製造されたものです。 ワルサー社やモーゼル社で作られたP38には何年に作られたか数字がスライドに刻印されていますが、このP38には製造コードのcyq の文字だけなので調べてみるとスプリーベルグ社で製造されたP38はシリアルナンバーの後ろにあるアルファベットが製造年月を表しているのだそうです。 3855hは1943年10月に製造されたもののようです。 | |
P.38とcyq の刻印、フレームのナンバー |
スライドのシリアル・ナンバー |
右側のプルーフ・マーク |
バレルのシリアルナンバー |
フロント・サイト |
リヤ・サイト |
このマガジンにはac の刻印があります。 |
こちらはどこ製? |
マガジンの後ろにプルーフ・マーク! |
フォロワーにも2種類ある? |
調べていくうちにちょっと気になったのですが、スプリーベルグ社のP38にはもっと明るい茶色のグリップが付いているものが多く、これに付いているグリップは交換されているのか?と疑問に思ったのでもう少し調べてみましたらあるP38のフォーラムでそのことが触れられていました。 オリジナルのグリップかどうかの見分け方はグリップに入っている横線の溝がグリップスクリューの所で途切れていますが、それが6本ならワルサー社かモーゼル社製で、それが5本ならスプリーベルグ社の物だそうです。 つまりこのガンのグリップはすでに交換されているというわけですね。 | |
なんていい加減なことを! | |
と、書いたところ読者の方からP38のグリップについてメールを頂きました。 このグリップについてはちょっと説明不足なのでは?ということでした。 その方からP38のグリップについて書かれているウェブサイトを教えていただき、かなり突っ込んだことが書かれていて非常に勉強になりました。 それによりますと、ワルサー社、モーゼル社、スプリーベルグ社はグリップを各下請け会社に提供させていたようで、その下請け会社が4社ほどありました。 ワルサー社(刻印が入っているがワルサー社の下請け?)、AEG社(Allgemeine Electricitats-Gesellschaft)、ユリウス・ポゼルト社(Julius Posselt)、ドゥロフォル社(Durofol)の4社でその中でもAGE社が1番製造数が多く3社全部に提供していたようです。 その特徴はグリップ・スクリューの周りの溝が6本途切れていることとグリップの裏にP1528とP1529の刻印があるのが特徴です。 | |
P1528の刻印 |
こちらはP1529 |
つまりレポートしたP38にはAGE社のグリップがついているわけです。 ユリウス・ポゼスト社のグリップはそのほとんどがスプリーベルグ社のP38に供給されたようでその特徴は赤みがかったグリップの色とスクリューの周りの溝が5本途切れているのが特徴です。 ワルサー社のP38に付いているのはほとんどAGE社のグリップはようですが、このウェブサイトによりますとスプリーベルグ社の最初の20000丁の生産分はAGE社のグリップが供給されたとあります。 その後、1943年の末ぐらいからユリウス・ポゼスト社がグリップの供給を始めたとありました。 このP38は1943年10月の製造なのでAGE社のグリップははじめから付いていたとしてもおかしくないというわけです。
ご指摘どうもありがとうございました。 5/23/2012 |
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6本の溝が切れているのはAGE社のグリップ |
![]() ユリウス・ポゼスト社は5本です! |
![]() ユリウス・ポゼスト社のグリップが付いたスプリーベルグ社製P38! |
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ワルサーP38は今見ても感心するのが最新のメカが満載で作られているということです。 ダブルアクションはもちろんですが、ベレッタ92シリーズに受け継がれたバレル・ロッキング・システム、ローディング・インジケーター、セフティー・レバーはデコッキング・レバーを兼ねていますし直接ファイアリング・ピンをブロックするのですが、それとは別にオートマティック・ファイアリングピン・ブロックが設けてあります。 確かToy Gun Box のところでも書いたと思うのですが、私はこのスライドを引いた時のいかにもメカっぽい姿が一番好きです。(笑) | |
スライドを引いたところが良い!? |
ファイアリングピン・ロックが見えます。 |
バレルには入った番号 |
反対側には何かのマークが! |
ライフリングはこんな感じです。 |
ブリーチ・フェイス! |
インジケーターはカートの上に乗っかるのですね! |
バレルに押されて出てきます! |
今まで気がつかなったのですが、このローディング・インジケーターは、私はてっきりカートリッジのお尻で押すのだと思っていたのですが、実はバレルが後ろへ押していたのですね! LSのプラモを作っていたサガなのでしょうか?(笑) | |
フィールド・ストリッピング! |
スプリングは飛び出ないのです! |
スプリングは後ろから出すのですよ! |
スプリングが入るところは円筒形になっています。 |
モデルガンに慣れているので分解は簡単でスライドを引いてテイクダウン・レバーを回してバレルとスライドを前へ抜きます。 実銃をはじめて分解したときに「え?実銃はスライドを抜いてもスプリングがフレームから落ちないんだ!」と感動しました!(笑) モデルガンはスライドを抜くとスプリングが飛び出てしまうのですが、本物はスプリングガイドからはずれないのです。 スプリングはなんと後ろから抜くのですよ! スプリングを抜くとガイドピンが前から外れるというわけです。 フィールド・ストリッピングでスプリングを飛ばしてしまうのではまずいですからね!(笑) | |
グリップを外したところ! |
おなじみのダブルアクション・メカ |
トリガーは実はプレス製 |
二つのパーツで出来ています。 |
フレームのメカはCMCなどのモデルガンとほとんど同じなのでさくさくとバラして行きます。 よく見るとトリガーは鉄板のプレスで2つのパーツが組み合わされて出来ています。 これは今まで気付きませんでした。 そしていざスライドを分解しようとしたら、「う〜ん、これはどこからバラすのだ?」 モデルガンだとたいていスライドの裏側にスクリューがあってそれを緩めるとリヤサイトが外れて、、、、、と言う風になるのですが、もちろんスクリューなどありません。 そこで思い出したのが射撃中にスライド・トップのカバーが飛んでいってしまう!と言う話です。 と言うことはカバーはどうにかすると外れるというわけで、カバーの先端を少し持ち上げながら前方へ引っ張ってやるとうまく外れました。 カバーはリヤサイトを、リヤサイトはファイアリングピン・ストッパーとファイアリングピン・ブロックをそれぞれ押さえています。 | |
トップ・プレートを外したところ! |
スライドのパーツ郡! |
ストッパーを外すとファイアリングピンが後ろに抜け、カート・インジケーターと一緒にファイアリングピン・スプリングが取れます。 スプリングをなくさないようにする工夫ですね。 ファイアリングピンを抜くとセフティーレバーを抜くことが出来ます。 エキストラクターは内側からスプリングのテンションがかかっている方向へ押してやると外側に外せます。 どれもうまく作ってあり感心します。 トップのカバーはプレスで出来ていて実はまっすぐではなく少し反っていて、はめたときに少しテンションがかかるようになっています。 このテンションが弱いと撃っている途中ですっ飛ぶと言うわけです。 | |
いつものようにバラして見ました! |
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本物 VS モデルガン!? | |
P38と言えば以前TOY GUN BOXのページで紹介したMGCとNAKATAのP38しか手元に無いのでそれと比べてみましょう。 実家に置いてきたCMCのP38とも比べられたら良かったのですけど! | |
MGC P38とツーショット |
こんなに短い?! |
MGCのP38はなかなかフォルムが良くてバランスが良いと思っていたのですけどごらんのとおり本物と並べてみるとこんなに小さいのです。 これは私も並べてみるまでわかりませんでした。 六戸部さんとコラボしたブローバックモデルのMJQは残念ながら持っていませんのでサイズのほどはわかりません。 タニオアクションのP38と同じサイズなら本物よりは一回り小さいと言うことになります。 |
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中田P38と |
ほとんど同じ大きさですが! |
NAKATAのP38はほとんど同じサイズですがトリガーガードがかなり大きいです。 以前からよく言われているスライドの幅が狭い特殊なモデルを採寸したと言われていますが、実銃と比べるとこんな感じになります。 やはり実銃のバランスが一番良いようですね!(当たり前か!笑) |
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右がNAKATA,やはり少し薄いですね! |
ゲストのアンクルタイプも交えて! |
さて、いつものように何か映画に引っ掛けて紹介しようかと考えたのですが、最近の映画にはP38はほとんど出てこなくなりました。 出てくる映画となるとダーティーハリーやナポレオン・ソロなどの懐かしい映画、もしくは第二時大戦の映画と言うことになります。 古い映画はあまり詳しくないので「こんなのもあるぞ!」と突っ込まれるのが落ちですので(笑)最近の映画で1つ印象に残ったものがあるので少し紹介します。 |
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SAINTS AND SOLDIERS (2003) |
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![]() |
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この映画はP38などほんの一瞬しか出てこなくて、どっちかと言うとガーランドとKar98kのオンパレードなのですが、その一瞬が印象に残った映画なのです。 各地の映画祭でかなりの賞を取った映画なのですが、日本ではまだ公開されていないようなので少しストーリーを書きますね。 |
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アメリカ兵と言えばガーランド! |
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最初、雪の中に埋もれた戦死した兵士を金属探知機で探すシーンで始まるこの映画は舞台は第二時大戦のヨーロッパ、バルジ大作戦でドイツ軍に捕虜になったアメリカ兵たちがドイツ兵にみんな射殺されてしまうところを何とか逃げ延びた数人が力を合わせてアルデンヌの森の中をフロントラインを抜けて米軍の前線までたどり着くと言う物語なのです。 |
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ドイツ兵と言えばモーゼル・ライフル! |
MG42を抱えるドイツ兵 |
こちらは車載のMG34? |
定番のMP40 |
持ち物を検査されるアメリカ兵たち |
アメリカ兵に対し一斉射撃! |
以前の第二時大戦映画はみんなアメリカ軍のかっこいい活躍が描かれているものが多いですが、この映画はやはり最近の映画のようにもう少しリアルに描かれています。 かなりドイツ軍の装備は凝っているようです。 |
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向こうにはキング・タイガーも!けどベースはT34? |
兵員輸送車!いいな!(笑) |
Toy Gun Box のルガーの所で「ピアニスト」という映画でのドイツ兵がルガーP08を使ってユダヤ人たちを射殺するシーンが心に残ったと書きましたが、この映画では射殺したアメリカ兵を一人ずつP38でとどめを刺していくシーンがあってそれで印象に残っているのです。 |
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一人ずつP38でとどめを刺す! |
このまま放置されていきます! |
この映画にはドイツ軍とアメリカ軍のおなじみの銃器が出ていますが、今までの映画ではあまりお目にかかれない物も出ているのですよ。 |
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おなじみのMP40 |
映画ではなかなかお目にかかれないMP44 |
こちらは通称ヒットラー・ガーランド! |
ドイツ兵のKar98kを奪い取る! |
イギリス軍パイロットが持つリボルバー |
Webley Mk VI リボルバーでした! |
ここでもう1度だけP38! |
Gew43セミオート・ライフル! |
ガーランドのクリップはこうやって挿したい!笑 |
ガーランドのマズル・フラッシュ |
ストックにナンバーが書かれてる?! |
M1919マシンガン! |
Kar98kのスナイパー |
やっぱりトンプソン! |
メイキング映像を見ると制作費が100万ドルもかかっていないとのこと! 映画に見る当時の軍用車両はみんなコレクターから借りたものだそうです。 雪のシーンではフォームを使っているのですが、降っている雪や吹雪のシーンではポテト・フレークを使っているのだそうで融けないのでガンの中に入ってたびたびジャムを起こしたということです。 |
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ウィリス!ほしいなあ!(爆) |
アメリカ軍のハーフトラック |
私はよくできた映画だと思いますので見る機会がありましたらぜひご覧くださいね! |
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