Peko's Gun Box
The difference between men and boys is the price of their toys. (by Ichiro Nagata)
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アメリカの雑誌からひろったちょっと気になる話や知らなかった話!
Colt SAA Artillery Model
コルト・シングルアクション・アーミー・アーティラリィー・モデル
Colt SAA アーティラリィー・モデル
 コルトのSAAは正式にはコルト・シングルアクション・アーミー・リボルバーと言いますがその他にもいろいろな呼び方がありますね。 代表的なのはピースメーカーでしょうか? これはSAA全体を指すものですが銃身長の長さによってキャバルリィー、アーティラリィー、シビリアン、シェリフスなどとも言います。 またフロンティア・シックス・シューターとも呼ばれますが、これは45口径ではなくウィンチェスター・ライフルと同じ44−40の弾を使うSAAのことを言います。
このUSの刻印があるとないとでガンの値段がかなり違うのですよ!

アメリカ軍用はUSの刻印が入っています。
軍用のガンには必ず入っています。

グリップのインスペクター・マーク
 1873年に登場したSAAは1875年にアメリカ軍に採用されコルト社は1891年までに37063丁7.5インチバレルのSAAをアメリカ軍に納入しました。 これはフレームにUSの刻印とグリップにインスペクターのイニシャルの刻印が入っています。 これがシングルアクション・アーミーという由縁ですね。 南北戦争が1865年に終わった後、多くの開拓者たちが西へ西へと移動し、先住民族たちとのトラブルが続出。軍隊が各地に駐屯するようになり、そういう背景でSAAが登場したわけで1875年に採用され1892年に38口径ダブル・アクションのコルト・ニュー・アーミーが正式に採用されるまでアメリカ先住民のインディアンと戦ったわけです。
古いガンはそれなりに貫禄があるものですね!

1881年製 SAA1st とキャバルリィー・モデルのイタリア製コピー
 さて、雑誌で自分の持っているSAAの価値はいくらぐらいか?という質問のコーナーがありまして5.5インチの1stモデルSAAなのですが、フレームにはUSの刻印、トリガー・ガードとバック・ストラップはそれぞれ違うシリアルナンバーでナンバーのところにインスペクターの刻印が後から入れてあるというものです。仕上げもブルーが全体にかけられた後があり全体的に10%ほどのブルーが残っており、フレームは#1394031891年製、ナンバーのそばに”R.A.C.”(Rinaldo A. Carr') のインスペクターの刻印。 トリガー・ガードは#11449でバック・ストラップは#95521874年製”A”(Orville Ainsworth) の刻印が入っています。(冒頭の写真)


 実はアメリカ政府は38口径のコルト1892 アーミー&ネービー・リボルバーが威力不足なのでそれを補うべく1895年から1896年にかけてコルト社に2000丁のSAAをオーバーホールに出しています。そのうちの1200丁のSAAのバレルを5.5インチに短くしたという記録が残っています。その後、1898年に政府はスプリングフィールド・アーモリィーに命じて14900丁のSAAをオーバーホールさせています。 この時もバレルを5.5インチに短くし、補修修理が行なわれました。 これらのSAAはオーバーホール後、1898年のアメリカースペイン戦争(米西戦争)で活躍することになります。 スペイン領だったフィリピンでの戦闘で正式だった38口径1892アーミー&ネービー・リボルバーでは威力が弱く45口径のSAAでないと敵が倒れなかったという話は有名ですね。 この戦争後、キューバはスペインから独立し、スペイン領だったプエル・ト・リコ、グアム、フィリピンはアメリカ領になったのは歴史のとおりです。
口径 38 ロングコルト 6インチ・バレル

コルト 1892 アーミー・リボルバー
 アメリカ政府はその後もSAAを1901年から1903年にかけてコルト社へ戻しオーバーホールが行なわれています。 この時には5200丁のSAAがコルト社へ送られました。 この時はコルト社に在庫していた5.5インチバレルと交換されて政府に返されました。スプリングフィールド・アーモリィーで行なわれた時はシリアルナンバーは考慮されてオーバーホールが行なわれましたが、コルト社が行なったオーバーホールは予算と時間をセーブする為にシリアルナンバーを考慮されずにオーバーホールが行なわれたため、シリアルナンバーがミックスしたSAAが組み立てられました。 これらのSAAはもう1度全体にフレームも含めブルーをかけられました。(フレームのオリジナル・フィニッシュはもちろんケースハードゥーン仕上げであることはご存知ですね!)それでフレームまでブルーがかかっている軍用SAAがあるわけです。


 その後、コレクターの間では分類する為にオーバーホールされなかった7.5インチのSAAをキャバルリィー(騎兵隊)モデル、5.5インチに短くされたSAAをアーティラリィー(砲兵隊)モデルというふうに呼び分けるようになったそうです。 つまり、7.5インチモデルをキャバルリィー、5.5インチモデルをアーティラリィーと呼ぶのではなく、アメリカ軍に納入されたUSの刻印が入っているガンに対してそう呼ぶのだそうです。 キャバルリィー・モデルはシリアルナンバーが全部合っているはずでアーティラリィー・モデルは合っていないのが普通なのです。 そして、軍に納入されなかったSAAのことをさしてシビリアン(民間人)モデルと言うのです。 ここアメリカでは市販のSAAで銃身長の違うモデルはただ単に7.5インチ・モデルとか4ー3/4インチモデルとかいうふうに呼びます。


 このガンの査定なのですが普通、ガンにブルーをかけなおしたりパーツのシリアルナンバーが違っていたりするとガンの骨董価値は低くなってしまうのですが、このガンに限っては政府がオーバーホールを指示して行なわれた為、それがこのガンの標準仕様ということでそれが本物であればブルーの程度が10%ほどのガンは$3000.00ほどの価値があるそうです。 程度がよければ$15000.00までの値が付くそうです。 ただしこのガンに限ってたくさんの偽物が存在するのでこのモデルに詳しい専門家に査定を依頼するのを雑誌では薦めています。


 古いガン誌をお持ちの方は1995年1月号を見ていただくとジャックさんがSAAの特集の中で1stモデルを紹介しています。下手な修理を施されていると書かれていましたが、まさにこのガンがアーティラリィー・モデルではないでしょうか?
SAAのファースト・モデルたち!
 私はケースに入れて飾っておくような銃は(投資目的の銃?)あまり好きではないのですが、古いガンはそれ なりに美しく何か説得力を持っているような気がします。 またそのガンにまつわる知らなかったエピソードなどを知ることはとても面白いとは思いませんか?



P.S. アーティラリィー・モデルと言いますが、オーバーホールされたSAAは全軍に配給されごく1部だけが砲兵に支給されただけだったそうです。 砲兵隊にわたされたわけではなかったんですね。 

                                          アメリカン・ライフルマン誌より
                                 Special thanks to : Craft Apple Works


                                                     10/9/2006
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