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The difference between men and boys is the price of their toys. (by Ichiro Nagata) |
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アメリカの雑誌からひろったちょっと気になる話や知らなかった話! | |
The Norwegian Model of 1914 |
コングスベルク・モデル! | |
今回ちょっと目にとまった記事は、ノルウェー軍の1911オートです。 皆さん1911が大好物の人がたぶんたくさんいると思うので(私もその中の1人です!)このガンのことを知っている方もいると思います。 数ある1911バリエーションの中でもスライドストップの形が違うこのガンはちょっと気になっていたので、どういういきさつのガンなのかを今回調べてみました。 | |
コングスベルク・モデルのモデルガン? | |
モデルガンでは六研の1911バリエーションの1つとして持ってらっしゃる方もいると思います。 しかしながら税込¥210,000は(私には?)ちょっと手の届く値段ではないので、一部の人が手に入れることが出来たモデルですね! (いや〜、実銃よりも高いです!) | |
六研のコングスベルク・モデル |
M/1914モデル |
M/1912モデル | |
M1914のストーリーは1904年にその時のノルウェー国王であったハーコン7世が、それまでの正式であったナガン・リボルバーに代わって新しい軍のサービス・ピストルのテストを始めたのが最初でした。 ノルウェー軍は1910年にブローニング・デザインのコルト45ACPピストルを正式に採用することにし、300丁のM1911コマーシャル・バージョンが1913年にテストの為、コルトから納入されたのでした。 1915年になってコルト45ACPピストルを自国のコングスベルクで生産すべく稼動を始めたのですが、そのスピードは遅く1917年までに95丁の自国でライセンス生産された45オートが作られました。 この最初に作られた45オートは外観上はほとんどコルト製と変わりがなくスライドにはなぜか ”COLT AUT PISTOL M/1912”と刻印されています。 |
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95丁しか作られなかったM/1912モデル! シリアルナンバー58 |
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1917年の刻印があります。 |
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M/1914モデル | |
1918年から(1919年とする説もありますが)本格的に生産に入った45オートはマイナー・チェンジを受け、スライド・ストップが延長され少し下に伸ばされました。 それに伴いグリップ・パネルをその分カットしてあります。 そしてこのモデルからスライドの刻印は ”11.25m/m AUT PISTOL M/1914” となり、外観上の違いはスライド・ストップとすべてのパーツに打たれたシリアル・ナンバーが特徴です。 先に作られたM1912モデルは1919年にM/1914の特徴であるスライド・ストップに一部は交換され、グリップもそれようにカットされたようです。 M1914は1918年から第二時大戦が終わってから2年後の1947年まで32854丁生産されました。 生産されたすべてのガンにはスライドの右側に作られた年の刻印が打たれています。 | |
M/1914モデル! ハーコン王室とコングスベルクのKのマークがあります。 |
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1921年製のM/1914 |
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ナチス・ドイツの45オート!? | |
1940年4月、突如ノルウェーを侵略したナチス・ドイツはコングスベルクもその指揮下に置き、1945年の終戦までドイツ軍のために45オートを作らせたのでした。 ハーコン7世はナチス占領時はイギリスへ亡命していました。 M/1914は1942年まで作られていたのですが、1943年から1944年までは生産されませんでした。 1945年になってナチスはこのガンを採用し、920丁の45オートがドイツ軍のために作られました。 このガンのドイツ軍の名称は ”PISTOLE 657(h)” と呼ばれたのですが、このガンにはナチの鷲のマークと Wa A84 と刻印されていて、メインスプリング・ハウジングのランヤード・リングがなく、ハーコン王室のマークが入っていません。 戦時中なので仕上げが悪いのが特徴です。 もちろんこれはナチに対するサボタージュで品質を落とした物をナチスに提供したわけです。 M/1914のなかでは一番プレミアムが付くこのモデルはけっこう偽物が多いそうですがシリアル・ナンバーが29615〜30534の920丁だけと記録が残っているので見分けるのは簡単です。(1940年から1942年まではナチのマークは入っていません。) | |
ナチの為に作られたM/1914! ハーコン王室の刻印は入っていません。 |
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スライドのナチのマーク! |
1945年製 |
こちらはナチ占領時のM/1914、コングスベルクのマークはありますが王室のマークはありません。 |
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1942年の製造です。 |
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最後の20丁! | |
戦後の1947年で製造が終わったM/1914ですが、1980年代になってノルウェーは新しいサービス・ピストルを捜し始めました。 40年間眠っていたコングスベルクはまた稼動させられ20丁のM/1914を1988年に生産しています。 この20丁は結局すべて BENET ARMS CO. of AFTON、VA によって1988年にアメリカに輸入され、販売されました。 よって、トータルで32874丁のM/1914が生産されたとされています。 | |
最後に作られた20丁の中の1つ、王室のマークはありません。 |
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コピーだと思っている人もいるとか? |
1988年製 仕上げはあまりよくないようですね。 |
冒頭のM/1914は1926年生で85%のコンディション、そしてオリジナルどおりのランヤード・リング付きマガジンで$1250.00の査定だそうです。 ナチのマークの入った1945年製だと100%のコンディションで$5675.00以上の値段が付くそうですよ。 一番レアなのは最初に95丁作られたM/1912モデルで$8500.00もの値段だそうです!(驚) もし刻印カスタムを作るならM/1912か1945年製のナチの刻印が入ったM/1914がお勧めですね!(笑) |
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以前から気になっていたコングスベルク・モデル、色々調べているうちにけっこう面白い時代背景があるのだなあと思いました。 ナチス・ドイツはハイパワーを使っていたのは知っていましたが、45オートも使った事実があったとは勉強になりました。 9/29/2008 |
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