Peko's Gun Box
The difference between men and boys is the price of their toys. (by Ichiro Nagata)
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 Bring Me The Head of
 Alfredo Garcia (1974)
 ガルシアの首
 今回のお題はもう何年も前からリクエストをいただいていたお題で、今となってはかなり古い映画となるのでご存じない方もいるかもですが(と言うかここを見に来る方はみんな知ってますよね!爆) サム・ペキンパ―監督のガルシアの首といえばスロ―モ―ションを駆使した銃撃戦が有名で、今となっては突っ込みどころがある感じですけど当時の映画としては屈指のバイオレンス映画と評価された映画です。


これってMGCの32オートのチラシ?(爆)


MGCのチラシ!(爆)
 コルト・コマンダー・モデル
 今更「ガルシアの首」ってコルト・コマンダ―でしょ! みんな知ってますよ! で終わり?(爆) というのも面白くないのでもう少し観察してみようと思います。 まあ、某エアガン・メ―カーからガルシア・モデルなるものが出ていましたけど ここはじっくり検証してみましょう。
 コルト1911A1 vs Star Model B
 最初に出てくるガンはどう見てもガバメント・モデルですね。 それも45口径! この映画はメキシコで撮られたと思うのですが当時は45よりも9mmでのプロップガンを使うことが多いのでこの手のガンはスタ―を使うのが普通です。 それとメキシコでは口径の上限があって9mmもしくは38口径までしか所持が認められていないので映画の撮影もそれに準じたものにならざるおえないと考えられます。 スライドにエキストラクタ―が露出していないのでスタ―ではないですね。 ここで出てくるガバメントはバレルの感じは45口径ですよね。 ただし、ニワトリ(?)を車から撃つシ―ンではガンが写っていないのと薬莢が落ちてこない! 遠めからの撃つシ―ンはあるのですがそれはガンが何かはわからない。 ということもあり45口径で撃っているかどうかは疑問です。 ここに出てくる1911はフレ―ムの光具合からシリ―ズ70ではなくプレ70のコマ―シャル・ガバメントではないかと思います。


ハンマーはガバメントですね!


バレルは45!
 どのコマンダー?


これはコマンダー! スライドとフレームの光具合が違います!
 次のシ―ンではガンはコマンダ―にかわります。 コマンダ―モデルは最初アルミフレ―ムでメインスプリングハウジングもアルミ製。 最初のプレ70ゴ―ルドカップと同じようにスライドの内側を肉抜きした軽量化したスライドの切り詰めガバメントとして発表されました。 その後フレ―ムをスチ―ルにしたコンバット・コマンダ―(スライドは肉抜きされていない?)との2本立てになりアルミフレ―ムの方はライトウェイト・コマンダーと呼ばれる様になりました。 コルトのアルミフレ―ムは結構仕上げが良くてサイドはポリッシュされて光っていますがそれ以外はつや消しで灰色に見えるのです。 S&Wのモデル39や59だと黒でヌメッとした艶ありでコルトに比べると高級感に欠けるのですよ。(笑) で、映画に使われているコマンダ―はどのシ―ンを見てもスライドとフレ―ムの色が少し違うので私はライトウェイト・コマンダ―ではないかと思います。 


スライドとフレームの微妙な色の違いが見えるでしょうか?
 グリップもかすかにランパンコルトの丸いマ―クが見えるようですのでプレ70のライトウェイト・コマンダ―ではないでしょうか? バレル正面が見えるシ―ンではどう見ても45口径には見えません。 9mmではないかと思います。 ベッドで弾を込めるシ―ンがあるのですが、マガジンには縦に筋が入っているのが見えます。 しかしながらベッドの上にある弾薬はどう見ても9mmパラベラムよりは長く38ス−パ−に見えます。 私の見立てでは作動は9mmブランクですが設定は38スーパーではないでしょうか? コルトのメキシコ向けの輸出は9mmよりも38ス―パ―の方がパワーがあるので人気があるということでメキシコ向けは38スーパーが主力なのだそうです。 コルトのカスタムショップによる38スーパーの1911はスペイン語(メキシコ語)の名前の付いたガンが数多くありますので!


これはどう見ても45口径には見えないですね!


マガジンには縦に筋が見えます!


この長細い弾は38ス―パ―と思われます。


ちょっとわかりにくいのですが拡大すると丸いマークがグリップにあります!
 その他のガン
 1970年代というとお約束のようなガンが多数出てきますね!(笑) S&W M1917とコルトのディテクティブ・スペシャル、ワルサーP38にS&W M19, トンプソン1921(ストックなし) SAAにウィンチェスターM1892にサイドバイサイドのショットガン等々。


S&W M1917


ディテクティブスペシャル


ワルサーP38


こちらもP38


S&W M19


トンプソン M1921 ストックがはずしてあります!


シングルアクションアーミー


ウィンチェスター M1892


サイドバイサイドのショットガン
 Colt Light Weight Commander


プレ70 ライトウェイト・コマンダー


使い込まれてフレームが紫色に見えます!(磨きすぎ?笑)
 「ガルシアの首」はコマンダー!ということでライトウェイト・コマンダーを紹介してみます。(笑) コマンダーについてはFrom Magazine のページで以前紹介しましたね。 1949年に発表されたコマンダーモデルは Coltalloy と呼ばれるアルミ合金のフレームとメインスプリングハウジングで軽量化され、スライドも内側を肉抜きされてすこし軽くなっています。 1970年代になりフレームもスチールで作られたコンバット・コマンダーが出てアルミ合金製フレームのコマンダーモデルはライトウェイト・コマンダーと呼ばれるようになりました。


年代別に3丁そろえてみました!
 ここで紹介するのはかなり使い込まれた1955年製ライトウェイト・コマンダーと1977年製コンバット・コマンダーです。 ゲストにキャリー用に手を加えた1973年製コンバット・コマンダーを迎えました。 スライドの肉抜きはコンバット・コマンダーになっても続けられていたようで1973年製のコンバット・コマンダーには見られますが、1977年製のスライドには肉抜きがされていません。 肉抜きがされているスライドとそうではないスライドではスライドストップを抜くための切り欠きの位置が少し違いますね。


アルミ合金製のメインスプリング・ハウジング


スライドの内側が削り取られていてエキストラクターが見えています。


スライド前方も内側が削りとられています。


73年製コンバット・コマンダーはスライドが軽量化されています。


切り欠きの位置が軽量化されているスライドとそうでないのとでは位置が違います。
 プレ70となるコマンダーにはColtwood と呼ばれるグリップが付いてきますが、このグリップは年とともに縮んでしまい上下はともに1mm、幅も1mmぐらい小さくなってしまいます。 このグリップを手に入れてガンに付かなければそれは本物のグリップというわけです!(爆) ですのでスクリューの穴は上下に少し広げないと着けることができません。 というわけでこのガンにはエランさんから提供していただいた Coltwood グリップを着けることにしました。(笑)


Coltwood グリップです。


実際のサイズのグリップと重ねてみたらこんなに短い!


グリップが下までとどいていないです!
 3丁のコマンダーは45口径ですが38ス−パーのマガジンを用意してみました。 写真にある38スーパーのマガジンは最近の物ですが当時の物は馬のマークはありません。 9mm用マガジンとよく似ていますが弾の長さが違うので9mm用には中に鉄板が溶接して前後長を狭くしてあります。 9mm用はスライドストップも専用でなければダメですが38スーパー用は45ACP用でもスライドストップがかかります。


38スーパーのマガジン!


9mmマガジンと見た目はほとんど同じ


9mmの方には後ろにスペーサーが入っています。


9mmと38スーパーの比較!
 ちなみにコマンダーの38スーパー用バレルは9mm用も中間が細くなっていません。 1970年以降もコマンダーはガバメントのようなコレット・バレルブッシングではありません。 ですのでガバメントのように Mk IV Series 70 とは書いていないのですね。  どのぐらい軽いのかライトウェイト・コマンダーとコンバット・コマンダーのフレームとスライドを計りに乗せてみましたので参考にしてください。


ライトウェイト・コマンダーのフレーム 273g


ライトウェイト・コマンダーのスライド 310g


コンバット・コマンダーのフレーム 508g


コンバットコマンダーのスライドは334.5g


S&W M59のヌメッとしたフレームと比べるとやはりコルトの方が高級感があります。(笑)
 インターネットでほとんど新品と思われるプレ70のライトウェイト・コマンダーの写真を引っ張ってきましたのでスライドとフレームの色合いの違いを参考にしてくださいませ!


日光の下だとよくわかりますね!


もともとはこれくらい黒かったのですね!(笑)


室内光だと少しわかりづらいです。


光り方が少し違います。


こんな感じ?


素晴らしいコルトウッド・グリップ! すこし縮んでいるのがわかります!
 ライトウェイト・コマンダーはコンバット・コマンダーよりも260gほど軽量化されているのですね。

 私はサム・ペキンパーの映画はゲッタウェイの方を先に見たのですが、やはり独特な表現があってバイオレンスなシーンはさすがだなあと思います!

 パイオニアのカーステレオのCMはご存知でしょうか? これは印象に残りましたね! 撃っているのは実銃っぽいです。


                      ロンサムカーボーイのCM




                                                     8/8/2019


コマンダー! 結構いいですよ!(爆)
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