Peko's Gun Box
The difference between men and boys is the price of their toys. (by Ichiro Nagata)
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Marked for Death (1990)
 スプリングフィールド・オメガ10mm?!


冒頭から出てくるカスタムガン!
 今回も引き続き、スティーブン・セガール氏主演の「死の標的」(1990)で使われたガンを見てみましょう。 冒頭から出てくるオートのガンは、1911ベースのカスタム、それも見覚えのあるスライドの形! あの両側にエキストラクターがあるスライドはスプリングフィールドのオメガ10mmのようですね。 しかし、オメガのスライドには大きく”OMEGA”と書いてあるのですが、どうもそれが見えません。


ガン誌1988年7月号の表紙はオメガ!


持っている人は見てみましょう!


バレルにはポートが開いています!
 オメガと言うガンは良く知られていますが、いつの間にかカタログから消えてしまいました。私もオメガと言うガンは知っていますが、知っているだけで後は何もわからないので少し調べてみました。

 あの独特のデザインのスライドは、スプリングフィールド社が西ドイツ(当時)のペーター・シュタールという1911用のコンバージョン・スライドを製作している会社から6インチのスライド部分一式を供給してもらい、自社でオメガの文字とスプリングフィールドの社名、そして後加工でバレルとスライドに穴を開けてポーテッド・バレルとしたガンなのです。 どうも5インチ・スライド・バージョン(見たことない!)やハード・クローム仕上げのスライドのガンも存在するようです。


チャンバーにペーター・シュタールの字が!


珍しいクローム・スライドのオメガ!


リヤ・サイトにもペーター・シュタールの刻印!
 ペーター・シュタールのコンバージョン・スライドは1911シリーズのロッキング・ラグを使わず、SIGやGlock のような薬室をエジェクション・ポートにはめ込んでロックし、1911シリーズのバレル・リンクの代わりにレコイル・スプリング・ガイドの基部を使ってブローニング・タイプのバレル・チルト・スタイルに改良したものなのです。 このシステムは、フレームには何も改造しないで使えるという利点があり、なおかつ両側についているエキストラクターは、バレル、レコイル・スプリング、マガジンを交換することによって9ミリ・パラベラム、38 ワッドカッター、38 スーパー、10mm、40 S&W、45ACP、45 イタリアンなど、各種の口径を撃てるシステムなのです。
 このスライド・システムのガンを販売していた会社は、実は他にもあり、スプリングフィールド社が販売を打ち切った後、Harris−McMillan Gunworks社 の WOLVERINE シリーズの各モデル(1992)Safari Arms (コンバージョン・ユニットの販売だけ 1993〜1994)といったところが販売していました。 もともとはポートがないバレルとスライドですので、ポートが付いていたのは後加工したスプリングフィールド社 とHarris−McMillan Gunworks社 の Conbat Wolverine だけとなっています。
 ごく初期のスライドは右側にしかエキストラクターがなく、反対側はアジャスト・スクリューが付いていて各口径に対処するようになっていたそうです。 しかし、初期のものはどうも熱処理が上手くなかったらしく、エキストラクターやファイアリング・ピン、エジェクターなどの破損が多発したらしいです。 また、スプリングフィールドのオメガはマガジンの調子が悪く、普通の40S&Wのマガジンを使った方が良いとか、レコイル・スプリングを少し切らないと上手く作動しないなど、色々問題が多かったようですね。


スプリングフィールドのリンクレス10mm
 スプリングフィールド社はオメガ・モデルを1987年から1990年まで、その後オメガ・マッチと言うリヤ・サイトをロープロフィール・アジャスト・サイトにしたものを1992年まで販売していました。

 そしてスプリングフィールド社はこのリンクレス・システムを1991年に自社の1911モデルに導入、LINKLESS 10mm と言う名前で販売したのですが、ペーター・シュタール社がパテントの件ですぐにスプリングフィールド社を告訴し、ほんの短期間だけ販売されたにとどまりました。
 その後、スプリングフィールド社はリンクレス・システムにノー・タッチでオメガのトラブルにもパーツがないと言ってアフター・ケアーはまったく無し! もちろんペーター・シュタール側もオメガのオーナーにはいっさいパーツの供給はしない!と言うことになってしまいました。 ペーター・シュタールU.S.A.と言うのはあるのですが、アメリカへの輸出は行っていないようです。 本家のペーター・シュタール社のホームページで各種のモデルを見ることが出来ます。 ただしドイツ語なので、何が書いてあるか全然わかりません!

                http://www.peters-stahl.com/peters-deutsch/ind.htm

 カタログがダウンロードできるようなので(アクロバット・リーダーが必要!)見てみると、分解図が出ているのでリンクレス・システムの様子が大体わかります。
 「死の標的」のカスタムは?
 さて、本題に入らねば! 「死の標的」で出てきたガンの画像をちょっとキャプチャーしてみました。


ワン・ホールのコンペセイターが見えます!


ロング・スライドストップに3ホール・トリガー!
 スライドはペーター・シュタール製と思われますが、6インチのロングスライドではなく、5インチ+1ホールのコンペセイターが付いているようです。 トリガー・ガードはスクウェア・タイプ3ホールのトリガー、エクステンドのマガジン・レリース、グリップはパックマイヤーのメダリオン付です。 メインスプリング・ハウジングはストレートの斜めのチェッカーでたぶんこれもパックマイヤーのゴム製の物だと思います。 ロング・スライドストップにアンビではなくシングルの(セガール氏らしい!)ワイド・セフティー・レバー、ハンマーはコマンダー・タイプで穴が大きいタイプですね。 それにビーバーテール・グリップセフティーが組み合わされています。 スライドストップ、セフティー・レバー、グリップ・セフティーにはクローム・メッキが施されています。 マガジンはウィルソンのステンレス・マガジンのようですね。


リヤ・サイトはオメガと同じタイプです!
 このガンははたしてオメガ・ベースのカスタムか?はたまたペーター・シュタールのカスタムなのでしょうか? スライドにはオメガの字が見えないのでシュタール・カスタムだろうと思いますが、他の会社のものかもしれません。 そこで、サファリ・アームズのカタログがどこかにあったような気がして古いカタログをひっくり返して見たのですが、見つかりませんでした。
 PETERS STAHL Paderborner Sportwaffen!
 しかしその代わりに、なぜか1995年のペーター・シュタールのカタログが出てきたのです! 「アレッ!何でこんなんがあるんじゃあ?」 と、思いつつ中を見てみるとセガール氏が使ったカスタム・ガンによく似たのが出ているではないですか! 雰囲気的にはモデル07スタンダードというのが1番近いようです。


なぜか持っているペーター・シュタールのカタログ!


マルチ・キャリバーの各種モデルたち!


裏表紙です。


このあたりが一番近いでしょうか?
 リヤ・サイトは初期のオメガのようなのとは違い、ウイチタのようなリヤ・サイトに変わっていますが、どうやらセガール氏のカスタムはここのやつのようです。 トリガー・ガードもあるモデルではセガール氏が使ったのとまったく同じ格好をしているものがあります。 しかし、コンペセイターが付いているモデルはカタログの中にないなあと思ってみていると、各種コンバージョン・スライドが出ているところにそっくりな1ホール・コンペがあるではないですか!


各種コンバージョン・スライド!


このトリガー・ガードは同じですね!


このコンペセイターは同じもののようです!


ここのシーンが一番コンペとわかりやすいでしょうか?
 これを見てセガール氏の「死の標的」カスタムはペーター・シュタールの手によるものだと確信しました! 口径は映画のプロップなのでたぶん45ACPのブランクだと思います。


ん? いつものようにスライドの前側を押せないなあ!
 その他の気になるガン!
 この映画には他にもたくさんの変わった銃が出てきますね! 1番の珍銃は映画では他に見たことのない「プロテクター・パーム・ピストル」でしょう! 映画ではふたを開けて中のメカを修理するシーンがありました。


珍しいガンが飾ってあります!


別冊ガン・パート4です。


ふたを開けてと・・・・・・。


中は始めて見ました!
 私などは、あのG3をKタイプにしたガンに目をとられ(笑)後の銃のことはほとんど覚えていませんでした。(汗) そのほかの気になるガンもキャプチャーしましたので写真をご覧ください。


ベネリM1ピストル・グリップ付ストック


ガンの買い付けのシーン!


これ、欲しいけど撃ち辛そう!


M24とおなじHS・プレシジョンのストック


H&K SP89のフォア・アームにサプレッサー!


これもサプレッサー付に!


このグリップはブローニングHP?


おなじみM60、どうやって持ってきたんだ?


ストリート・スイーパー!


AKのブルパップ・タイプ?
 「死の標的」カスタムはやはりよっしーさんが正解でしたね!


 次回はWanted Dead or Alive(1986)で行きます!


                                                    4/2/2007
 実際に使われた PETERS STAHL CUSTOM!
 実はこのセガール氏が使ったカスタムガンが、オークションに出ていますよ!と知らせてくださったホームページのお客さんがいまして見てみると確かに映画に使われたモデルのようです!

  http://www.rockislandauction.com:80/view_item.aspx?aid=45&iid=229665

 このオークションは12月の6、7,8日に行なわれる物で予想落札価格が$1500。00〜$3000。00となっています。 紹介文では「Hard to Kill」で使われたとなっていますが、「Marked for Death」の間違いだと思います。 ちょっと私には手が出ませんが(笑)、写真だけでも紹介いたしますね! これでPeter Stahl カスタムだとはっきりしました!


                                                   11/30/2008


実際に映画で使われたカスタム・ガン! スライドにはマルチ・キャリバーとあります!
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