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The difference between men and boys is the price of their toys. (by Ichiro Nagata)
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 Thief (1981)
     ザ・クラッカー/真夜中のアウトロー
 マイケル・マンの最初の劇場映画!
 今回のネタは THIEF(1981)と言う映画なのですが、これは邦題を「ザ・クラッカー/真夜中のアウトロー」と言いまして、あのマイケル・マンの最初の劇場映画作品なのです。 マイケル・マンと言えば「マイアミ・バイス」、「ヒート」などで皆さん良くご存知だと思います。 THIEFと言うのはもちろん泥棒と言う意味なのですが、ジェームス・カーンが演じるのは金庫破りなのです。 英語では金庫のことをSAFE(セイフ)と言い、金庫破りのことを”セイフ・クラッカー”と言うので(クラック=ひびが入る)邦題の「クラッカー」はそこから来たのでしょうね。 この映画は興行的にはそんなにヒットしなかったようですが、あのマイケル・マンの初作として今では評価されています。 そして(たぶん)この映画は初めてコンバット・シューティングのスタイルを取り入れたこと、1911のロングスライド・カスタムが使われたことなどが興味深いですね!


ロングスライドってなかなかひかれません?
 この映画のことを調べると主演のジェームス・カーンはマイケル・マンといっしょに撮影に入る前になんとあのジェフ・クーパーにシューティングを習ったそうです。 だからこの映画は本格的なコンバット・シューティングのスタイルが各所で見られるのですね。 またこの映画で使われたロングスライド・カスタムの1911はジェームス(ジム)・ホーグ氏の手になるそうです。 ホーグのロングスライド・カスタムと言えばここのホームページのお客さんなら何も説明は要らないとは思いますが、あまり知らない人のために少しだけ説明しますね。
 HOAG GUN WORKS
 ホーグ・ガンワークスというのはアメリカでは有名なカスタム・ガン・スミスで私がまだLAにいた頃、住んでいた所のすぐ近くのカノガ・パーク市というところにワーク・ショップがありました。 私は一度も行ったことが無いのですが、行こうにもIPSCをやっていない私のようなシロウトが行っても仕方がないので行くことが出来ませんでした。 これは多分にイチローさんのレポートで「どシロウトが行っても相手にしてくれない!」ということが書いてあって、それを読んだ私の脳裏からはなれなかった?のかもしれません。(笑)


コンバット・マガジン1983年4月号
 ホーグ・ロングスライド・カスタムが雑誌で最初に紹介されたのは、1983年4月号のコンバット・マガジンで、イチロー氏がミッキー・ファアラ氏のロングスライドを紹介したのが初めてだったと思います。 この美しいロングスライドはひじょうに衝撃的でした。 ミッキー氏はこのガンで1980年のビアンキ・カップを新記録で優勝したとレポートにはありました。

 しかし時代はコンペンセイターや38スーパーの時代が訪れようとしていた時で、長く重いスライドと45ACPの組み合わせはスライド後退のスピードが遅くなってきていました。 その点、サラのデトニクス・カスタムは時代にあったカスタムだったのでしょうか?(笑)


HOAGのスペルが間違ってる!


美しいロングスライド!


スライドは初期のナショナル・マッチのようです。
 当時このガンが紹介されてすぐにMGCからホーグ・ロングスライド・スペシャルとしてマークIVシリーズ70をベースに同じ仕様のモデルガンが発売されました。 そしてその何ヶ月かあとにホーグのロングスライドはナショナル・マッチ・ベースのガンがほとんどと言うことで、ホーグ・ナショナルマッチ・ロングスライド・カスタムとしてキットのモデルガンが発売されました。 どちらかと言うとこちらの方が皆さんにはなじみが深いのでは?と思います。 最近になってウェスタン・アームズさんからこのナショナルマッチ・ベースのホーグ・ロングスライドをエアーガンで再販したばかりですね。


多分上のような写真にしたかったのでしょう(笑)


おなじみのナショナルマッチのカスタム!
 映画の中のカスタム・ガン!
 さて、ここでは映画で使われたロングスライド・カスタムに的をしぼって見て行こうと思います。 この映画では主人公のジェームス・カーンが、なかなかカッコよくロングスライド・カスタムを使いこなしてくれます。 ところがよく見ていると、この1911カスタムはスライドが伸びたり縮んだりするのですよ!(笑)


定番のパックマイヤーのグリップ!


手前にはシルバーのカスタムも!


ロングスライドだと指が届かない?!
 最初に1911カスタムが出てくるのは最初の方のシーンで、車の中でドアの内張りの中から2丁あるうちの1丁を出してきます。 そして右手に握り左手の親指をトリガー・ガードにかけて人差し指でスライドの先端を少し引き、チャンバーを確認します。 この仕草、スティーブン・セガール氏がよくやるやつですが、多分こちらの方が先ですね?(笑) ここのシーン、あっという間なのですが、この時に見えるスライドはどう見ても5インチの普通の長さに見えます。 ロング・スプリング・ガイドは入っていないと言うことになりますね!
 そして建物の中に入って次にガンを抜く時はスライドがにゅ〜っと伸びて6インチ・スライドに変身します。(笑) この変身はなぜかたびたび映画の中でおこります。 ここでは発砲シーンはありませんでした。


このシーンでは6インチに変身!


トップのセレーションが見えるでしょうか?
 シルバーのカスタム・キャリー
 終盤の中古車センターのシーンでは、最初にドアの中にあったシルバーのカスタムを出してきます。 こちらもボーマー・サイトが付いているのですが、1発も撃たずに後ろから殴られてしまいます。 これは長さ的にコマンダー・スライドのような気がするのですけどいかがでしょうか?


シルバーの1911もカスタムされています。


これはもしかしてコマンダー・サイズ?
 ラストの銃撃戦ではかなりロングスライドの仕様がわかるシーンがあります。 ジェームス・カーンが密かに建物に忍び込んでいくシーンでは、6インチ・ロングスライドを持っています。 このシーンを見るとフレームはトリガーからナショナル・マッチがベースになっていることがわかります。 当時流行の角型トリガー・ガードですね! リヤ・サイトはブレードの大きさから定番のボーマー・サイトだと思われます。 ハンマーはロングホール・ハンマーのようですね。 しかし、スライドの横のセレーションが斜めではないのでナショナル・マッチのスライドではないようです。 スライドトップにリブも無いようですしね。 トップは多分フラットでセレーションが入っているのではないでしょうか?


ナショナル・マッチのトリガーにロング・ホール・ハンマー!


スライドのセレーションは斜めではありません!
 次のシーンではいったんスライドが短くなるのですが、またロングスライドに戻ります。 この後、銃撃戦が始まるのですが、するとこのカスタムのスライドがまた短くなるのです。 ここでお気づきかと思いますが、つまり発砲シーンではロングスライドではなく普通の長さの1911が使われているようです。 普通の長さですが、ロングスライドと同じ仕様のカスタム・ガンが使われているのですよ。


おっと、ここで5インチに変身!


次のシーンはロングスライド!


しかし、腕だけ出てくると5インチに変身。


5インチでの発砲シーン!
 最後の方でジェームス・カーンは鮮やかなマガジン・チェンジを披露してくれます。 ここでもやはり5インチのカスタムなのですが、よく見ていただくとこのマガジンには縦にリブがある9mm用マガジンであることがわかります。 やはりこの頃の映画で使われる1911オートはみな9mmブランク仕様で作られたのでしょうね。 となるとロングスライド・カスタムは当時マッチで主流だった45ACPのままだったのかもしれません。 もしくはロング・バレルとロングスライドは9mmブランク仕様にしてあったのかもしれませんが、重いスライドを動かすのはうまく行かなかったのかも?(と私は想像しています!)


こちらもナショナルマッチのフレームです!


しかし、マガジンには縦のすじが!


9mmの1911カスタムなのです!


こちらもスライドはナショナルマッチではありません!
 このクラッカー仕様のホーグ・ロングスライド・カスタムは、フレーム側はナショナル・マッチ・カスタムそのままだと思いますが、スライドはトップにリブの無いマークIVシリーズ70等のスライドを6インチにカスタムしてあるようです。 それは5インチのカスタムにも言える事で、5インチのカスタムにもナショナル・マッチのでは無く普通のスライドが使われているようですね。 
 今回のレポートは「ザ・クラッカー」のロングスライド・カスタムでした。 シルバーのカスタムを含め少なくとも3丁のカスタム1911が使われた映画でした。 今更ですが、映画のエンド・クレジットの中に 「Hand Guns by HOAG GUN WORKS」 とあるのを見つけました! ホーグ・ロングスライド・カスタムをわざわざ映画に使ったマイケル・マンもすごいですよね! 

 さて、今回もうまく解明できたでしょうか?(汗) この仕様のカスタムをトイガンで作るには普通のスライドをベースに6インチに伸ばさなくてはならず、余分な出費が必要と言うことになるのでしょうかね?(笑)




                                            5/20/2008


エンド・クレジットの中に 「Hand Guns by HOAG GUN WORKS」 の文字が!
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