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The difference between men and boys is the price of their toys. (by Ichiro Nagata)
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        UNDER SIEGE 2
         Dark Territory (1995)
 の1911について!
 「暴走特急」!
 今回のお題は「暴走特急」なのですが、皆さんご存知の通りスティーブン・セガール氏が1911を持って暴れまわる映画で今さらなぜ?と言う感じなのですけど、なぜ今回これを取り上げたかと言うと1年ぐらい前にガンプロフェッショナル誌でスティーブン・セガール氏のレポートが載った時にGIBONS LTD.のマイク・ギボン氏からスティーブン・セガール氏専用の1911の映画用プロップガンを2丁、ウェイン・ノバック氏が譲り受けた物がレポートされていて、「あ、これは以前ギボン氏の所にまだある時にそのうちの1丁を見たなあ!」と思い、その時の写真をまた見ていたのです。 (GIBONS LTD.とは以前に映画用プロップガンを撮影用にレンタルしていた会社で、マイク・ギボン氏がオーナーだったのですが、そのビジネスを現在のプロップガン・レンタル最大手のISSスタジオに全部売却してしまったのです。)


ガンプロ2015年6月号のセガール氏の記事
 あれ?このセガール氏の1911、スライドの刻印が何か変だぞ! 今まで全然気が付かなかったのですが、そのスライドの刻印は1911ではなく、1911A1の物なのです。 そう!、いわゆるゲッタウェイのドク・モデルと全く同じでスライドが入れ替えられているのです。 2丁も同じように1911のフレームに1911A1のスライドが乗っているガンがあるということはもしかしてそのようなモデルがあるのか?と調べてみました。
ギボンズで見せてもらったセガール氏専用の1911! スライドがA1になってる?
 ガバメントの話!
 1911の格好をしたガンはみんなガバメント、又はガバなどと呼んでいる方が多いと思います。 こちらのアメリカでもガバメント・モデルと言えば通じることは通じますが、いわゆる政府採用の拳銃と言う意味で1911ミリタリーモデルの事を指します。 


COLT Model of 1911 ミリタリーモデル
 最初に1911年にアメリカ政府に採用された自動式けん銃を COLT Model of 1911 と言いますが、これはもちろん軍用でフレームには合衆国の持ち物であるという意味の”UNITED STATES PROPERTY”の刻印があり、スライドには”MODEL OF 1911.U.S.ARMY”の刻印があります。 旧日本軍でいう菊の御紋のようなもの(?)ですかね。(笑)


”UNITED STATES PROPERTY”


”MODEL OF 1911.U.S.ARMY”
 つまりコルト社はアメリカ軍向けに生産していたわけですが、それを民間向けに販売したのがコマーシャル・モデルでフレーム右側のシリアルナンバーの上に”GOVERNMENT MODEL”と刻印を打って販売されました。 つまり、軍に採用されたものと同じものですよ!と言う意味でガバメントモデルと言う名前が付いたわけです。 市販の1911はガバメント・モデルとして売られてそれが広まったので、そこがすこし日本とは意味合いが違うのですね。 日本ではガバメントと言えば1911タイプの総称ですが、こちらでは1911(ナインティー・イレヴン)と言うと1911のガバメントの形をしたガンの総称なのです。


コルト社が一般向けに販売した1911のコマーシャル・モデル


市販モデルにはガバメントモデルの刻印があります!
 2丁の1911!
 セガール氏の2丁の1911はどちらもミリタリー・モデルではなくコマーシャル・モデルでフレームの左側には”UNITED STATES PROPERTY”の刻印が無く右側に”GOVERNMENT MODEL”の刻印があります。 ガンプロのAKIRA氏に頼んでこの2丁のシリアルナンバーをウェイン・ノバック氏に聞いてもらったところ、 C95035 と C128205 だということがわかりました。 シリアルナンバーが C95035 の方は1917年製でA1スライドが乗っている C128205 は1921年製と言うことになります。 調べると1911から1911A1に改良されるのが1924年からでシリアルナンバーは C135000〜 からとなっています。

 インターネットで検索したところ、1911のフレームに1911A1のスライドが乗ったものは存在して1911から1911A1になる過渡期に混ざって出たのではないか?と書かれていて写真も載っていたのですが、その写真のガンはシリアルナンバーがC127532で1921年製なのです。 セガール氏の1911と同じ年なのですが、A1に変わったのは1924年と言うことになっているのですこし早すぎるように思います。
ネットで見つけた1911に1911A1のスライドが乗っているガバメント!
 それでは刻印の方を調べてみますと、セガール氏のA1スライドの刻印は1929年から1938年ごろまで1911A1のコマーシャル・モデルのスライドに使われた刻印で、1911A1のフレームに1911のスライドの刻印があってもおかしくはないのですが、その逆はちょっと考え難いのです。


初期の1911A1コマーシャルモデル!
 ミリタリー・モデルの1911は1919年で一度生産をストップして1924年から1911A1のミリタリーモデルの生産を始めました。 しかしコマーシャル・モデルの1911は1923年まで生産され1924年から1911A1に移行したようなので1921年のフレームに1929年以降のスライドが乗るということは誰かがやらない限りは起こらないと思います。
 DOC MODEL!
 ところがこれらを調べるうちにもっと不都合なことを見つけてしまいました。(笑)  ゲッタウェイで使われたとして紹介されている1911はシリアルナンバーが C183847 とされているのですが、だとすると1937年製と言うことになります。 スライドの刻印はそれで合っているということになりますが、1937年はもうすでに1911A1に代替わりしているはずなので、このシリアルナンバーはまちがっているということになります。

 私が思うに C133847 の間違いではないでしょうか? それだと1911A1に変わる前の年にギリギリ入るということになります。 さもなくばつじつまが合わないということになるのですけど?(笑)


ゲッタウェイで使われた1911、C183847だと1911A1でないとおかしいのですが?
 セガール氏のガバメント!
 1911A1のスライドが乗ったセガール氏の1911は自分で手に取って見たことがあります。 以前のレポートにも書きましたがセガール氏用の1911は通常のフルチャージの火薬量のブランクではなくハーフチャージ(半分の火薬量)のブランクで作動するようバレルのチョークが小さくなっています。 つまりこの2丁のガンに関しては実弾を撃った時のようにハデで大きな火を噴かないようになっているので通常のブランクを間違えて使わないように注意書きが書いてありました。 ガンプロの記事の写真にあったのバック氏に宛てたギボン氏からの手紙にも専用のブランク弾を送るから!と書いてありました。


ガンプロのAKIRA氏から実際に記事に使った写真をいただきました。


コマーシャルモデルのシリアルナンバー


ギボン氏からノバック氏への手紙
 この2丁の1911は「暴走特急」の中では何度か入れ替わって使われているようです。 「沈黙の艦隊」でも使われているらしいのですが、スライドの刻印が見えるシーンは一度しかなく、それはどう見てもシリーズ70の1911A1でセガール氏専用の1911はどこで出ているかは確認出来ませんでした。


バックパックから取り出した1911


間違いなくコマーシャルモデル!


FAXを送るシーン


ここではA1スライドに入れ替わっています!


アップになるとコマーシャルモデルに!


テロリストも1911?(爆)


「沈黙の艦隊」ではどう見てもシリーズ70のガバメントですよね? ハンマー光ってるし!(爆)
 今回はエランさんにお願いして特別にセガール氏のと同じコマーシャル刻印のスライドを作っていただきました! あとはシリアルナンバーを打ち直せばケーシー・ライバック・モデルが出来あがるというわけです。 もう1丁の方はドク・モデルを流用させていただきました。


特注でコマーシャル・モデルのスライドを作っていただきました!


馬のマークと微妙にワイド幅が短いハンマー!


口径表示の刻印


A1スライドが乗った1911コマーシャルモデル!


口径表示と馬のマーク!


ドク・モデルの使いまわしです!(爆)
 次のELANさんのフェイマス・ムービーガン・シリーズはケーシー・ライバック・モデルを候補に入れていただくというのはいかがでしょう?(爆)


                                       5/25/2016
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