Peko's Gun Box
The difference between men and boys is the price of their toys. (by Ichiro Nagata)
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Gibbons Ltd.  ハリウッドのプロップガン・レンタル会社 (Part 1)
映画「ショウ・タイム」のワンシーン  
プロップガン?
 モデルガンとプロップガンの違いってなんですか? という質問をされて、そうかホームページってモデルガンやプロップガンをよく知らない人も見てくれているんだなとあらためて気がつき、もっと読む人の立場になって書かなければなと思いました。

 プロップガンとは映画のための小道具、映画撮影用のガンということでアメリカでは実銃を使ってブランク(空砲)を撃って撮影されています。実弾というのは飛んでいく弾の部分とケース(薬莢)とプライマー(底についている起爆剤が入ったキャップ)、そして中に入っている火薬で構成されていますが、ブランクというのは弾の部分がなくケースを延長して先を閉じてあるものなんです。中の火薬も少し速燃性の物を使っていたりします。
撃った後は爆風で開いてしまいます。

左から223実包、ブランク、ブランクのうちガラ
撃った後は普通の薬莢より少し長くなるのでエジェクション・ポートの小さいガンは少し広げてやらないとジャムします。

ブランクの先の形状
 オートマティックではない銃=リボルバーやシングルショットのハンドガン、サイド・バイ・サイド(マッドマックスで使われたような)やポンプのショットガン、ボルトアクションのライフルなど、これらの銃はブランクを入れて撃てばそのままスクリーンでは実弾を撃っている様に見えますので何も改造しないで撮影に使われます。 その分、間違って実弾を入れて撃ってしまい不幸な事故になることもあるので撮影の時の管理も大変です。 ダミーカートを使ってアップの撮影などの時、実弾が混ざっていたりすると大変なのです。
 それでは火薬の圧力を使ってスライドやボルトを動かすオートマティックでは弾がないので銃身内の火薬の圧力は前へすぐ抜けてしまい、スライドを動かすほどの圧力が出ないので作動しなくなります。1発だけ撃つのであればごまかせますが、(たとえばダイハードのハンスが撃っていたP7)連射となるとこれではだめです。 そこで、銃身内にチョーク(絞り)と呼ばれる穴の開いたプラグを前からねじ込んで前へ抜けるガスの量を絞って圧力を高め、スライドを作動させるわけです。
穴のサイズは口径と火薬の量で変わります!

380ACPのチョークはこれぐらいです!
チョークは六角レンチで取り外しできるようになっています。

バレルの中にネジが切ってあります!
 この場合、PPKのようなストレート・ブローバックでしたらいいのですが、ガバメントやベレッタ92Fなどの9mm以上の口径を使うガンでは圧力が射手にとって安全なくらい下がるまでスライドが開かないようにバレルとスライドが一緒に少し下がってからロックが解ける構造のガンは、そのロックがかからないように改造してやる必要があります。 なぜなら弾を押し出す力の反作用でバレルとスライドを押し下げてロックを開くのですが、バレルにチョークが付いているプロップガンではバレルを押してスライドを開こうとするのでロックがかかっていたら作動しないからです。モデルガンの擬似ショート・リコイル・ブローバックと同じ事ですね。 ですからガバメントでしたらバレルのロッキング・ラグを削り取ってしまったり、グロックのようなチェンバー自体がエジェクション・ポートにはまり込む銃ではチェンバーの前側とエジェクション・ポートの前側を斜めに削ってロックしないようにしてやらないと作動しないわけです。


 日本の場合は法律上実銃を使用するわけに行かないのでブローバックのモデルガンを改造して銃口からもっと火花が出るように銃身内に花火を何本か仕込んでトリガーと連動させて排莢と同時に電着発火させたり、その型のモデルガンがない場合はエアーガンやフルスクラッチしたガンにモデルガンを組み込んで電着発火させたりとこれまた大変な手間をかけて作られています。これらのガンは火薬を扱いますのでちゃんとライセンスを持っている人しか扱ってはいけないので善良な市民の皆さんはそんなことに手を出さないように!!
Gibbons Ltd.
社長のマイク・ギボン氏

Mr.Mike Gibbons
お世話になっています!
 前置きが長くなりましたがこのページではプロップ・ガンのレンタル会社、Gibbon’s Ltd.を紹介したいと思います。 紹介といってももうすでにガン誌で何度も出てきているので雑誌ではあまり出てこなかったプロップガンに関してのことをもう少し詳しく紹介したいと思います。

 社長のマイク・ギボンズ氏とは9年ぐらいの付き合いで友人から紹介してもらったのですが、この方もとても感じの良い方です。
 まず、ブランクの話が出たのでブランクのことからお話しましょう。

 ブランクにもいろいろ種類があるのですが、口径の違いだけでなく、たとえば同じ45ACPのブランクでもフルチャージ、2分の1のチャージ、4分の1のチャージという風に火薬の量の違うブランクがあるのです。 映画の中でM16系のガンは派手なマズル・フラッシュを出しているシーンをよく見かけますが、実際に実弾で撃つとあんなに火は出ないものです。 あれはフル・チャージのブランクでスクリーン効果を狙って派手に火を出すために使われているのです。 実銃でもバレルの短いアサルト・ライフルでは火薬が全部燃える前に弾頭が銃口から出てしまい大きな火が出たりしますが、プロップ・ガンの場合は最初から火薬そのものだけが前に噴き出す訳で派手な火が出るわけです。 シーンによっては2分の1、4分の1と使い分けるわけで室内では2分の1、至近距離で撃つシーンでは4分の1のチャージで、という風にですね。 ブランクといえども火薬が前から吹き出るわけですから実弾と同じように危険なわけでもあるわけです。

 リボルバーなどでは火薬量が変わっても続けて撃てるのですが、オートマティックでは火薬が半分になるとブローバックしなくなるのでそれ専用にバレルにねじ込むチョークのサイズを小さくしてやる必要があるわけで、プロップ・ガンの管理も細心の注意を払って貸し出されています。 間違ってフル・チャージのブランクで撃つと危険ですからね。 もちろんプロップ・ガンを貸し出す場合はそのスペシャリストも一緒に貸し出すというかその撮影現場に同行するわけです。
Steven Seagal's Colt 1911
古いガンは仕上げがいいですね!

スティーブン・セガール氏専用のCOLT 1911 45オートです!
右側面です!

1911A1ではなく1911というのがいいですね!
私は彼のファンでもあります!

「勝手に使うな!マイクに聞け!!」
 ここで紹介するのは皆さんご存知! スティーブン・セガール氏専用のCOLT1911です。彼はよく映画の中で45オートを使用していますが、、これはその中の1丁でGibbons Ltd.で保管されているものです。 彼の銃はフル・チャージではなくて2分の1のチャージのブランクを使うものでスクリーンで見た場合、あまり火の出ない射撃シーンは よりリアルなわけです。
Suicide Gun
バレルの穴はサメのように斜め後ろ向きに開いています!

スーサイド・ガン
銃口が開いていなくても自分の頭には向けたくないですね!

銃口は完全に塞がれています!
 このチーフズ・スペシャルは別名スーサイド・ガン(スーサイド=自殺)と言いまして自殺シーンなどで使われるスナッブ・ノーズ・リボルバーです。要するに頭に押し付けて撃ったり、体に押し付けて撃ったりするシーンで使う為で 銃口は完全にふさがっていてバレルサイドにガスの逃げ道が作ってあります。撃つ瞬間のカットだけこのガンに持ち替えて撮影されれば見ているほうはほとんどわからないでしょう。もちろん火薬量の一番少ないブランクを使用します。 モデルガンでさえキャップ火薬と言えども自分の頭に向けて撃ちたくはないでしょう?
M249 MINIMI
パラ・トルーパー・モデル、ほ、ほしい!!

これも皆さんよくご存知のM249
なかなか良い造りですよ!!

バレルの下のガス・レギュレーター
 こちらはM249 FN MINIMI です。フルオートマティックのプロップガンはほとんどがフルチャージ・ブランクを使います。この手のガンは映画撮影ではかなり長時間にわたってフルオート射撃の連続で酷使されます。ブランクを使うと銃身内の汚れもかなりひどくガスピストン・ポートなども汚れがちでなおかつ銃身内のチョークも焼けてサイズが少し大きくなってしまうんだそうです。そうなると作動不良の原因となるわけで、 MINIMI などはガスポートのレギュレーターが付いていますが、それをいちばん絞った状態で作動するようにチョークのサイズを決めて調子が悪くなってくるとだんだんレギュレーターを開いて撮影現場で対処するんだそうです。


 これらの話はGibbons Ltd.のガン・スミスから教えてもらったんです。
(取材しようと思って行っていたのではないので行く度に少しずつ聞いた話です!)
Showtime
マガジンに見えているカートはダミーで実際は中にサイガのマガジンが入っています!

これ、けっこう重いんです!
実際は延ばした状態、たたんだ状態、組み立てシーン用と全部で6丁ほど作られました!

折りたたんでも射撃できます!
 冒頭の写真はロバート・デニーロエディー・マーフィー主演の SHOWTIME (2002) という映画の中で使われたガンで、すごい威力の密造銃という設定でガンスミスの彼が作った力作です。むちゃくちゃ派手な火を出すよう12番ゲージのサイガ・ショットガンがベースになっています。007の映画でも使えそうなカスタムガンで、どういう物かはぜひ映画を見ていただきたいのですが、映画の作品自体はいまいちヒットしなかったのですが、、、、、、。
(パート2)ではガンスミスの彼の紹介と彼が苦労して作った
ある映画のプロップガンを紹介しましょう!
                                    Special thanks to: GIBBONS LTD.

                                                 9/24/2006
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